メイドさんといえば、アニメや漫画で有名なのは「これが私の御主人様」。もう少し遡って「まほろまてぃっく」を思い浮かべる方が多いと思いますが(ふ、古い…)、世間一般では、2001年あたりから増殖しているメイド喫茶(メイドカフェ)が一番有名でしょうか。電車男のヒットがきっかけで、テレビで秋葉原、美少女フィギュア、オタクなど一緒に取り上げられるようになったのが、原因だと思っています。
Wikipediaによると、それ以前にもブームはあったそうで、さらに遡って「殻の中の小鳥」「禁断の血族」というPC98用ゲームが元祖だと書かれています。おおっ、確かに当時は、ニフティ(ストラテジーゲーム会議室)で話題になっていましたよ。でも、エロゲーならではの展開がなく、一般向けの正統派メイドさんといえば、デスクトップのメイドさんが最初じゃないかなぁと、思います。エマ (漫画)に比べるとファンタジーも入っていますけれどね。
ソフトとしてのジャンルはデスクトップアクセサリー集です。
システムメッセージ集・壁紙・スクリーンセーバーで構成されているのが一般的で、手もとにあるソフトですと、カードキャプターさくらの「はじめましてさくらです」もそうですし、赤ずきんチャチャの「まるごと赤ずきんチャチャ」はWindows3.1用ソフトでしたね~(Windows3.1時代から山のように発売されていました)。
デスクトップのメイドさんの場合は、名前のとおりメイドさんをテーマにしたデスクトップアクセサリー集で電卓やCDプレイヤー、ランチャーなどもついています。他製品と違うのは、メイファンという、キャラクターが登場し、パソコンをお屋敷に見たてて、旦那様(PC使用者)のお手伝いをするというコンセプトになっていること。
小さなキャラクターがデスクトップ上を歩いており、何もしていないときには、お掃除のアニメーション、クリックで、マウスカーソルの位置まで走ったりと、キャラクターをクリックすると痛がるという要素付き。見ているだけでも楽しいのです。これで勝手に喋ってくれれば、何か(伺か)なんですけれどね。
高いCG集くらいにしか考えていなかったのですが、収録されているドラマCD部分で、いきいきしたメイファンの世界にすっかりハマりました。また、音楽もすばらしく、メインテーマ(街の夜は更けて)は何度聴いても惚れ惚れします。アクセサリー集にBGMがついているというのも、今考えると珍しいですね。
もう一つの特徴は、蘭宮涼・ここまひ・恋緒みなと・Maruto!・弥舞秀人(敬称略)といった方々のメイドさんCG(各種サイズの壁紙)が収録されていること。同人の世界で活躍している方だと思いますが、どの方々のメイドさんも可愛くて、一時期は、毎日のように壁紙を変えていました。
ただ、みなさん思い思いのメイドさんを描いているのですよ。悪くはないですが、せっかくアクセサリー部分がメイファンというキャラクターで統一されているのですから、1枚くらいは、各作家さんのメイファンが見たかったです。「女神降臨」からのファンには違和感ないのでしょうね。
640*480ドットといった画面サイズや、256色という色数を選択できるのは、VRAM容量が少なく、XGA表示にすると色数が減る、Windows95時代ならではですね。
以下、シリーズと関連商品の紹介をいたします。全員同じお屋敷の中で働いています。
やさしく、控えめなメイドさん。
やっぱり1巻の印象が一番大きいですね。収録内容は、有名作家描き下ろしのメイドさん壁紙、SDキャラアニメが可愛い各種アクセサリー(CDプレイヤー・時計・カレンダー・スクリーンセーバー)、メイドさんとの会話が楽しめるコミュニケーションランチャー、人気声優によるメイドさんCDドラマ&音声データ ...etc、 (商品紹介より) と、第一巻から盛り沢山でどれもアンティークな外観で統一されており、気合いが入っています。
ただ、私自身アクセサリいらない派なので時計・カレンダー・電卓といったソフトは使っていないです(最低限の機能しかないですし)。
ぽてちが好きな、元気なメイドさん。
にひひっという笑い方と、ミニキャラクターで猫っぽくなるのが可愛いです。素直なので、よくアニエスの計略に引っかかります
第2巻壁紙作家陣の中にいる、Dr.モローさんの絵はやっぱり独特ですね~。3巻で一組というのは計画されていたようで、第2巻パッケージは、3巻収納可能なDVD-BOXのようになっているタイプも発売されました。
お姉さんっぽいメイドさん。
おっとりしているように見えますが、いつのまにかアニエスが主導権を握ることも多々あります(シンディはもちろん、旦那様もかなわない)。各種、洋菓子が好きで、ケーキの知識はかなりのものです。
CD-ROM2枚組になりました。3巻目では、このシリーズのメインであるデスクトップ上を歩き回るマスコットが登場、各種アプリケーションを呼びだせるようになりました。また、壁紙チェンジャー機能やメールチェック機能も追加。※差分アップデートで全員同じ機能になります。
全巻購入特典のソフト。「メイファンとチェス」「お菓子を守れゲーム」が収録されています。
上記のSpecial CD-ROMのソフトをバージョンアップさせ、新作CDドラマや追加データを収録して発売。 1~3巻と違って、アクセサリ集ではないので、今でいう、ファンディスクという位置付けになるのでしょうか。
〇お菓子を守れゲーム Ver.2plus
シンディや、アニエスのつまみ食いを阻止するゲーム。 タクティクスゲームにそのまま流用できそうな、ドットはすばらしいです。クォータービューの画面でSDキャラがさまざまなリアクションをしながら動くので見ていて楽しいです。
〇 メイファンとチェス Ver.0.1
1巻のドラマに収録されていたドラマCDと同じように、メイファンとのチェス対戦が楽しめます。「待った」を許しても楽に勝てますので、いじめている気分になります。
〇 アニエスのお菓子大百科
基本はランチャーソフトなのですが、 さまざまなお菓子をアニエスが紹介してくれるコーナーがついています。 見ていると、お菓子が食べたくなります。
あとは、お馴染みの壁紙CG集(ゲームをクリアしないと見られないものもある)となっています。
ろりで無邪気なメイドさん。
いつも旦那様にくっついているので、 他の3人の心は穏やかではありません
この4巻だけ箱が分厚いのはなぜなんでしょう。これまでのアクセサリ集に加え、住所録・スケジューラー・メーラーなどの機能がついており、キャラクター型PIM(個人情報管理ツール)という名目になっています。この頃がシリーズとして、一番勢いがあったと思います。
追加されたソフトたち
<住所録> 住所・名前・電話番号と、そのまま、年賀状印刷に使えそうな項目が並んでいます。
<スケジューラー> これも、機能としてはひととおりそろっています。週間表示にできないのは、つらいけれど。また、日記機能がついているので、日記ソフトとしても使用することができます。
<メーラー> ミリィのSDアニメが楽しめるメーラー(メールソフト)です。ジャストホーム(カラメル)、@メール、加奈の郵便屋さん …と この頃はちょっとしたソフトにも、メーラーが付いていましたね。メールソフトの基本原理は簡単なので、最低限の機能は 簡単に実装できるのかな。でも、実用は無理でした。…と、アクセサリソフトの域を超えた多機能さなのです。
可愛いキャラクターとメイドさんドラマ目当てなので、PIM機能はどうでもよかったのですが、アンティークなデザインで統一されており、見た目は良くできています。しかも、スケジュールの内容がミリィの会話に反映されますし、メーラーを使うことでたまるポイントをつかって、ミリィを着替えさせることができますし、日記モードでは、ミリィの日記をこっそり覗くこともできます(会話内容を元に自動生成)。ソフトを使いながら、ナビゲーターとしての、ミリィとのコミュニケーションを楽しむ仕組みが充実しており、予想以上に、よくできています。DATAIMPRESSION2(新潟キヤノテック)というスケジューラー中心のソフトで、アニメ調の秘書がいるという、似たようなコンセプトがありましたが、それをソフト全体に持ってきた感じです。
PIMは廃れてしまいましたので、デスクトップアクセサリとしてではなく、メールソフトとして、Windowsメール(outlook)並みに改善し、キャラクターの会話や表示仕様を公開しカスタマイズ可能にすれば、オタク向けの定番ソフトになれたかもしれません。
素直になれない真面目なメイドさん。
とにかく完全主義です。他のメイドさんと違って、旦那様を甘やかすことなく、厳しく接してきます。他のメイドさんの教育係のような立場でしょうか。大きく分類すればツンデレキャラなのでしょうけれど、デレ部分はほとんどありません。皆口裕子さんの声がツンツンしているだけで、嬉しいですけれど
4巻で豪華にPIM機能やメールが付きましたが、5巻ではまた1巻から3巻の仕様に戻りました。こうなると、4巻ミリィの画面レイアウトを、5巻と同じにする差分が欲しくなります。
あと、「風邪をひいた旦那様」というノベルゲームが付いています。短いお話ですが、見た目はすっかりギャルゲーで読むドラマCDという感じで、楽しかったです。こういう方向での、ゲーム化を期待しています。
メイファンcv / 中川亜紀子 シンディcv 今井由香 アニスcv / 冬馬由美
デスクトップのメイドさん1~3巻をDVD-ROMで一まとめ。便利で可愛いメイドさんアクセサリーはWindowsXP対応版にバージョンアップ! 3人の切り替えインターフェースも統一されており、5巻と同じレイアウトになっています。 絵もアニメっぽい今風になって、すっかり別作品というくらい気合が入っていますよ(欲を言えば、昔の絵も選べるとよかったのですが…)。
しかも、従来のCGはすべて収録されていますし、新作CGもあり。忘れられそうな作品がWindowsXP対応復活するのは嬉しいものです。もともとアクセサリは使わないので、お目当てはなんといっても新作ドラマでした。「メイドさん、のほほんと南の島へ行く」「今日はバーベキューをしました。」を収録。
過去の3巻と違い、メイファン・シンディ・アニエスが競演しており、賑やかで懐かしい気分になります。
そして…次なる展開は? デスクトップのメイドさんがゲームになる?? 3巻発売時に、「House Keeping Operation」と称した、新しい世界観のゲームプロジェクトがあきらかになりました。
この設定資料集では、過去3巻のイラストに加え、執事「セバスチャン」や女社長といった新キャラが公開。他にも、「House Keeping Operation」 PRE-PRODUCTION NOTES という資料集があります。
株式会社ムービックから発売。旦那様:石田彰 セバスチャン:青野武 M.I.R.I.:堀江由衣 ほか 公式HPの説明より… 突然、莫大な財産とドイツの古城、そして執事と3人のメイドを相続する事になった一人の若者。驚きと戸惑いの中、若者とメイド達の『恋と戦いの日々』は始まった・・・。
で、これが予定されているゲームの世界設定なのでしょうか。メイファン、シンディ、アニエスは、機動兵器「シュピーゲル・クロイツ」を操縦して、謎の組織と戦闘する。だって私は、「メイドさんだもん」
…なんですか?これは。サクラ大戦のようなゲームを想像しますが、本当に戦うメイドさんでいいのでしょうか。
こちらは、なぜか(株)コナミミュージックエンタテインメントから発売。メイファン役の中川亜紀子さんが歌うイメージソング(ゲーム主題歌)も収録されています。
ソフトを起動すると流れる「街の夜は更けて」は名曲! また、各巻のBGMが収録されているのですが、 これも、哀愁があり、懐かしい気分になる曲です。 前にも書きましたが、アクセサリソフトなのにBGMにこだわっているのは、 このソフトだけだと思います。
作曲は橘ひろさん。 HEXAの別ブランドゲームには参加していないようですが、今は何をしていらっしゃるのでしょうか。新曲が聴きたいものです。
また、HEXAブースでは、以下のCDも発売していました。
音楽館には収録されていない名曲もあります。また、デスクトップのメイドさん4巻、5巻の曲はまったく収録されていないのですよ。Vol.3の発売、待っています。
中川亜紀子さん、今井由香さん、冬馬由美さんのトークCDだったとは… 声優さんを前面に押しだした内容になっています。
メイファンなどのキャラクターを演じることを語る…というのは、PCエンジンのおまけで、たまにありましたね。ファンにはたまらないCDなのでしょうか。
雑多な会話が流れるだけで、私には合いませんでした。
第六巻は、デスクトップの執事さんになる…わけではなく、 「House Keeping Operation」の世界を感じることができる、プレソフトとして発売が予定されていましたね。
また、コンシューマー業界への進出も予定されており、「メイファンとチェス」を大幅に強化した、手軽に遊べる、コミュニケーションチェスゲーム がWSで発売! とファミ通の新作ソフトコーナーで取り上げられたりしました。 ※WSはワンダースワンという、バンダイが1999年発売した携帯ゲームのことで… と書いているだけで、涙が出そうなくらい懐かしくなります。
とにかく、正統派メイドさんとしての新作をずーっと待っています!
オフィシャルな抱き枕も発売していました。ちょっと色っぽいです~(*^_^*) (健全なものですよ)
デスクトップのメイドさんは古いソフトですが、Windows10で無事インストール、起動できました。5人のミニキャラが揃うと賑やかですね。
(インストール先をProgram Files以外に設定しました)
メーカーの動作保証は下の表となりますので、たまたま起動できただけなのですが。
また以下の問題点もあります。
WINDOWSフォルダ配下にインストールされる「スクリーンセーバー」「テーマ」はインストールエラーが出ます。(.scrファイルをダブルクリックでスクリーンセーバーの鑑賞はできます)
ヘルプファイルが見られない。
Windows10では標準で提供されていないようですね。別途フリーソフトなどが必要となります。
アドベンチャーゲームも問題なし。