昔、いろいろなホームページで見かけたコーナーです。
一度作ってみたいと前から思っていたのですが、ようやく作成してみました。
今回は、昔の絵を使いますので下絵はありません(描き方紹介なのに……)。
下絵を書く場合は、他の方のお絵かき講座のWebページをファイリングしたものや、ポーズ集の書籍、WinGraphicという雑誌の連載記事などを見ながら真似して描いていきます。人の体の各部の比率が書かれた記事が特に重宝しています。
どんどんレイヤーを重ねながら適当に描いたあと、パーツごとに移動したり、拡大縮小したりしてなんとなく正しいと思った線をなぞっていきます。結局ComicStudioで調整するので、適当でOKなのです。
一昔前は、ざうすけ(ザウルス用のお絵かきソフト)を使うことも多かったです。300*240ドットという小さな画面なのですが、狭い方が、髪の流れや頬のふくらみなどの微調整がしやすいのですいよ。
ここからが線入れ工程で、登場するのがComicStudioです。
漫画なんて描かないのでノーチェックでしたが、BBSで綺麗な線が描けるという評判をみて、体験版をダウンロードしました。……すごすぎる! このソフトは衝撃的でした。ベクターレイヤーに描いた線はすべてあとから加工可能なのですよ。
ガクガクした線でも、「線編集 滑らか」で なぞると、綺麗な線になるのです。
また、髪などで線がくっ付いていなくても、「線つまみ 端つまみ」で一方の端を固定したまま、
線の移動が可能になります。
一方「線つまみ つまみ(中)」は両端の線を固定したまま、線のふくらみを調節できるので
これで下絵に合わせます。
最後に「線幅修正 太らせ」を使います。これはなぞった線のところが少し太くなるので「線幅修正 細らせ」と合わせて、ペンで描いたような線に加工するのです。
うーん、いったいペン入れとは何だったのか。思いっきり邪道な方法ですが、この便利さを知ってしまうと、他のソフトは使えないです。
また、おでこが広いなぁとあとで気づいたら、「拡大・縮小」で調整。
目が傾いていると気づけば「回転」で調整。下絵の意味があったのだろうかと思うほど、描きながら加工しています。
最後にベクターレイヤーだけをBMPファイルで保存します。
次にプレスト!フォトパーフェクト(フォトデザイナー)の出番です。
……といっても、512*512ドットにトリミングするだけなんですけれど。昔はこのソフトだけで全行程を行っていたのですが、今ではほとんど出番がありません。
ここから最後までPainterを使います。
まず、絵全体を選択して、コピー&ペースト。レイヤー 1に全体がコピーされました。
そしてキャンバス(一番下のレイヤー)を真っ白にします。レイヤー 1の不透明度を20%にして作業開始!
その作業とは、ペン(シェイプ)ツールを使って、下絵に沿った線を作成することです。下絵が完成したと言っていたのに。
色は濃い灰色 RGB(40,40,40)を選びます(好みの問題)。始点(1)と終点(2)を選択しできた線を、Ctrlキーを押しながらひげみたいなアンカーポイントを操作します。うまく形にならないときは、ポイント追加ツール「ペン+」を選択しポイントを追加(3)。Ctrlキーを押しながら操作します。
中間点を増やしすぎると滑らかさがなくなりますので、なるべく少ないポイントで作成するように心がけます。そして線を引くたびに鍵のアイコンをクリックして、ロック(編集不可)にするのを忘れずに。近くをクリックすると、勝手に反応してしまうので……
完成しました。青い線が見えます。でもなんでだろう?この線を見ているとひどく……ひどく気分が悪くなる……
という月姫ネタは置いといて、主線(レイヤー 1)の不透明度を80%に戻して全体をBMPで保存します。ComicStudioがなかった頃は、ここからペジェ曲線に沿ってペンブラシでなぞって下絵を描いていました。私の場合、そこまでしないと、綺麗な線というのが描けないのです。
あらためてBMPを読み込み、レイヤー 1に主線を、キャンパスは真っ白にします。マスクの新規ボタン(この画面だと見えないけれど)を押して新規マスクを作成。
色は黒 RGB(0,0,0)を選択し、ペン(べた塗り)を使って髪の毛の部分を塗っていきます。黒なのに、赤色で塗られていきますが、これがマスク部分を表しているのですよ。
塗るのはおおまかで、多少線がはみ出ていても気にしません。その方が手描きっぽいから(言い訳)。
(1)新規レイヤーを作成し、(2)レイヤー 1をダブルクリック。(3)(4)名前を変更「かみ」に変更します。
マスクのメニュー「▽」より、「マスクのコピー」を選択します。
マスクのコピーから「かみ マスク」を選んで「OK」を押します。
すると、濃い赤色に変りました。「透明度の維持」をチェックしていると、濃い赤色の部分しか編集できません。実際はレイヤー「かみ」が髪の形で真っ黒になっているので、キャラクターの髪色にべた塗しておきます。
こうしてレイヤー分けしたいパーツごとに、新規マスクを作成して赤色で塗り(実際は黒色)、
マスクのコピーで、パーツごとのレイヤーにコピーしていきます。
このとき、マスク名はデフォルトのまま、レイヤー名はパーツの名前にした方が混乱しないと思います。マスクとレイヤーの区別がしやすいので(個人の感想です)。
べた塗りにすると、なんだか気持ち悪い絵ですね。まるでセル画の裏側みたい(今はセル画なんてない時代ですが……)。レイヤー 1(主線) を一番上にもってきて、合成方法を「乗算」にするとまともな絵になります。
いよいよ塗り絵です。まずは、べた塗りで適当にセル画っぽく塗ります。
そして筆に持ちかえます。Painter は鉛筆、クレヨン、チョーク、水彩、アクリル、リキッドインクなど山のように画材がありますので、ペンツールは何でもいいのですが、「丸筆<質感>」を選択しました。
パレットの色がざらざらしていますよ、この安心感。透明度33%で、数回なぞっただけで手描きっぽさが出てきました。
これがPainter の威力です。当時は 他のグラフィックソフトでできない、唯一ともいえるアナログ画材シミュレーションが本当に凄かった。Painterの価格は高いですが、それだけの価値があったのですよ。
塗っているうちに疲れてきたので(最初から5時間も経っている……)このへんで完成とします。昔は主線の色を髪の毛や手、服の色に合わせて加工していたのですが、最近は面倒なので黒いままです。なんていい加減な……。
プレスト!フォトパーフェクト(フォトデザイナー)で昔描いた絵と比べてみました。20年も経っているのに進歩なしかよっ! 最近絵を描いていなかったから……
ComicStudio はバージョン 4が出てサポート終了、Painter もPainter 2018バージョンになっていますので今だともっと楽に(違った方法で)絵が描けるのでしょうね。
時代に取り残された人の描き方ということで、紹介させていただきました。
メーカー :メガソフト 発売日 :1998年09月04日 価格 :1万3800円
WinGraphicという雑誌を見て買った、ImageFolio 97の後継ソフトです。
ボタン一つで3D化する機能がありました。3D化といっても、選択した場所が
ワッペンや缶バッチのようになるという機能なのですが、ホームページのバナーや、ボタン作成に利用していました。
箱は大きいのに、中身は紙ジャケットのCDとペラペラのスタートガイドだけという内容に当時はびっくりしましたよ。
メーカー :メディアヴィジョン 発売日 :2000年01月15日 価格 :6万8000円
ペインター 4を譲っていただき、ユーザー登録後バージョンアップで入手。そのため、白い箱なんです。2ちゃんねる(今は5ちゃんねるですか)の案内にしたがって、バージョン6.1にしました。Windows10でも問題なく動いています。
その後、Painter 7の案内も来たのですが 6で満足していましたので購入せず。
メーカー :セルシス 発売日 :2004年10月29日 価格: ComicStudioEX Ver.3.0 4万8300円 ComicStudioPro Ver.3.0 2万5200円 ComicStudioDebut Ver.3.0 1万2600円
体験版で、ベクターレイヤー機能に感激しました。3種類あるのですが、とりあえず真ん中のを購入。
バージョン3.1.8でWindows Vistaに対応し、そのままWindows10でも問題なく動いています。
メーカー :ワコム 発売日 :2004年09月17日 価格 :オープン価格(1万9800円)
2022.02.03追記
思いつきで 絵を描く過程を動画にしてみました(64倍速にしています)。
自己満足なのですが、パソコン画面を録画していると、途中でニコニコ動画やyoutubeで
休憩することがなくなり集中できたと思います。