原作:東京大学株式投資クラブAgents 漫画:万理 河村 (1,300円 (+税))
下へ移動 Ctrl + END時間があまったので本屋でいろいろ本を見ていたら、ビジネス書の株本コーナーが目にとまりました。
「株か~、東京オリンピックで景気が良くなる(根拠はないよ)し、ポイントやら特典目的で口座開設だけでもしておくかなぁ」
私のような人まで株に興味を持ち始めるとおわりのような気もしますが……いろいろ立ち読みしつつ熟考した結果、この本を購入しました。
以下が購入ポイントです。
漫画形式の入門書は他にもあったのですが、絵の可愛さと読みやすさは大事ですよ~。本屋だと、いろいろ読み比べできるのと、ちゃんと本屋さんのブックカバーを付けてくれるのがいいですね。
主人公は失業中。やけになり 公園で寝ているところを、黒服の人たちに車で連れさられます。起きるとそこは菱木家で、主人公はお嬢様のお屋敷で働くことになりました(ほぼ強制)。
お屋敷の手入れや、試供品の実験台、ピアノの運送、ものまね(?) などお嬢様に振り回されます。なぜお嬢様のもとで働くことになったのかは、最後に明かされますが「あんなワガママ女の世話なんて、誰もやりたがらないからだろう」と思いつつも、ちゃんと仕事をこなす主人公はえらいです。
ストーリー仕立てで株を勉強していくのですが、株のお話よりも二人の仲が気になってくるのですよ。照れているお嬢様や、ドキドキしている主人公など、初々しいしぐさがいいっ!!
ビジネス書なので 仲はあまり進展しないのですが、お嬢様は以前から主人公のことを知っていたのでは? といろいろ妄想が膨らみます。株の信用取引を疑似体験して含み損を出してしまい、お嬢様に頭があがらないのも 作戦だったのかも。番外編として、普通に続きの漫画を出して欲しいものです。
うーん、本の内容について語っていませんね。目次を最後に載せましたので、そちらを参照してくださいませ。
会社や学校に通っている人でも問題ない内容になっています。当たり前ですが、投資の大前提として 余剰資金 で行うこと。
漫画の中では、
といった実在の企業が紹介されているので、理解しやすかったです。2015年の本ですので情報が古くなるのは仕方ありませんが、そこは、別の企業やトレンドに置き換えて読むのがいいのでしょうね。
本の内容とは関係ありませんが、私は株に向いていないことがわかっただけで、充分な収穫でした。
初心者は指値注文(さしねちゅうもん)での取引を勧めていますが、指値で、買えるかどうかわからないというのは、かなりのストレスですよ。
実際に売り買いの状況を見てみたのですが、6420円で売りたい人、6350円で買いたい人。
どちらかが妥協するまで、1時間でも2時間でもこの状況がずっと続くのですよ(出来高が少ない銘柄ということもありますが)。うわーっ、イライラするよ。
株を買うときの指標として、
と指針が示されていますが、もし、欲しい株が割高だったら……?
が、この本でいう正解なんです。結局 割高株がいつ値段が下がるのかは、誰にもわかりません。
ユニバーサルスタジオジャパンで、少々出費をしてでも、USJエクスプレスパス(行列に並ばなくてよいパス)を買って効率よく回りたいと、考えてしまう人には株って危険かも。
ライブコンサートチケットや、アニメ・ゲームの限定グッズと違い、基本売り切れがない(*1)ので、お金さえあれば買えるのだから、さっさと買ってしまおう。……という考え方も危険かも。
*1 ストップ高だと、その日は買えない
本編では 名前で呼び合うことはあまりないので触れていませんでしたが、漫画の登場人物にはちゃんと名前があります。
24歳。初めて勤めた会社が倒産。失業中。明るく、元気で素直な性格。ちょっとお調子者ですが女子にもてそう。それでお嬢様が嫉妬したりして……と妄想しちゃいます。
菱木家の一人娘で、大学4年生。小学生の頃から投資の勉強をしているので知識はかなりのもの。部屋は書類で散らかっている。お嬢様なのに、いつも一張羅でしたので、大学に通っている姿も見たかったです。
菱木グループ:誰もが知る国内有数の企業グループ
菱木家で働く気さくな可愛いメイドさんで、主人公は結ちゃんと呼んでいる。メイド服姿のまま、買い物や、ファミレス・回転ずし屋に行っているみたい(株主優待券を利用)。
プロローグ 一章 株式と配当 ・株とはなにか ・インカムゲインとキャピタルゲイン ・株主優待 ・証券口座 補講01 財務諸表から企業をみる 補講02 福利の威力 二章 情報集めと投資指針 ・情報の集め方 ・割安かどうか調べる(PER・PBR) ・安定性と収益性(自己資本比率・ROE) ・スクリーニング 補講03 Twitterやブログをチェック 三章 買い注文・売り注文 ・板の見方・注文の仕方 ・指値・逆指値 ・流動性 ・投資哲学 補講04 チャートの基本・ローソク足の見方 補講05 株を買った後は…… 四章 株価の下落と上昇 ・カタリスト ・グロース投資とバリュー投資 ・企業・業界の状況とPER ・PBRとROEの関係 補講06 進捗率は強力なカタリスト 補講07 ROEが注目される理由 五章 身近にある投資のヒント ・流行と株 ・日常から得られるヒント 補講08 大きく儲かる? IPO 補講09 相場のプレイヤー達 六章 テクニカル分析・ローソク足の見方 ・サイクルとトレンド ・ローソク足の見方 ・移動平均線 ・支持線・抵抗線 ・出来高分析 補講10 ローソク足分析 七章 信用取引 ・信用取引の流れ ・空売り ・期限・追証・金利 補講11 信用取引を応用する 補講12 NISAって何? 八章 投資する企業の比較 ・バリュー投資の注意点 ・キャッシュ・フロー 幕間 活動報告レポート 九章 株価を予想しよう ・目標株価の推定 補講13 売上高成長の裏側を見る 補講14 その情報は織り込み済み? 十章 分散投資とリスク管理 ・分散投資 ・バブルがはじける流れ 補講15 少額からはじめる分散投資 補講16 為替変動に注意しよう! エピローグ 株知識 IR担当者に連絡してみよう アナリストレポートの見方 金利と株価の不思議な関係