ジャンル :学園忍者育成シミュレーション ブランド :翔泳社 ZERO SYSTEM 発売日 :1997年3月14日 対応OS :Windows 95 価格 :9,800円(税別)
今回の あやかし忍伝くの一番 の知名度はどうなんでしょう……
当時はギャルゲーの数が多かったので埋もれてしまっている気もしますが、雑誌Virtual IDOL(バーチャル・アイドル)を読んでいるような古くからのギャルゲー好きなら知っていますよね??
週のはじめにスケジュールを立てて、パラメーターを上げていく ときメモ風の恋愛シミュレーションゲームです。
Windows10(64ビット版)でも、互換性タブで「640×480の解像度で実行する」にチェックをいれると、インストール・起動はできました。
昔のゲームにありがちな仕様として 全画面モードしかないため、D3DWindower(DirectXウィンドウ化ツール)というソフトでウィンドウ化して遊んでいます。
時に平成の世 政府は 諜報省の存在を公に認めた 浮き彫りにされたのは 何百年もの歴史に暗躍してきた組織"忍" 諜報活動規制法 の実施 法的整備により制度化された、諜報活動 そして、諜報員養成学校の設立… 国立姫百合学園 の誕生である。
※ここは女子高という扱いで、男の忍者専門の学校も別にあるのかもしれません
このゲームの舞台は近未来の日本。忍という職業が認知された世界です。そこの くの一養成学校に主人公(葉隠 楓)が入学するところから始まります。プレイヤーは葉隠 楓となり、一緒に入学した三人の姫様を一年間補佐・護衛しなければなりません。そのためには、楓自身も力をつけなければならないですし、補佐することで姫様たちの力を上げることも重要です。主席卒業者には、フリーの忍になれるという特権があります。
学園ものですが、忍者学校というのが他のギャルゲーにない特徴ですね。
"忍"(くの一)の特殊能力 ヾ(^o^;)
葉隠の宗家に生まれた娘で、このゲームの主人公。
性格は元気で明るく、楽天的で素直。誰にでも好かれる。世間すれしてなく、ちょっと子供っぽいところが抜けきれていない。
過去。8歳の時に久野家に仕え、4年間月葉と一緒に過ごした。その後、両家の主従関係は切れてしまい、月葉とも会えなくなっていた。
今回護衛すべき三人の姫のひとりで、楓の幼なじみ。
内気で、人と話すのは得意な方ではない。楓以外にはほとんど話しかけられない。またどんに些細なことでも まず自分を責めてしまう。
幼い頃に楓と同じ時を過ごし、もともと自閉的だった自分に希望を与えてくれた楓に、並々ならぬ好意を持っている。
護衛すべき三人の姫のひとり……だが、護衛の必要はない。
忍としての能力はずば抜けており、特に忍術実技に関しては学校一との評判である。
無口で、他人を周りに近づけない雰囲気を持っている。忍が嫌いらしいのだが、そんな彼女がどうしてこの学校に入学してきたのかは わからない。
一部の女生徒の間で圧倒的な人気があり、楓が霞の護衛をしていることを快く思っていない。
護衛すべき三人の姫のひとり。
いつも眠そうにしていて、何を考えているのかわからない。
常にマイペースでスローな言動だが、全体を見渡し効率よく行動する。放課後の掃除当番での手際の良さに楓も関心する。
なぜか他校の男子に人気があり、一部ではファンクラブも出来ているらしい。料理・家事全般のマスタークラスの能力を持つ。
子供っぽいところが残っているワガママな娘。
深雪に好意をもっていて、任務で護衛している楓のことをライバル視している。楓のことを 子供 とバカにすることもある。そこで楓が幼児体型のくせに とか言い返えさなけれはいいのに……
ちょっとひねくれた一面も持っているが、基本的には素直。自分の感情をコントロールできないところがあるが、周りの人間はそれを大目に見ている。おおらかな気持ちにされてくれる娘。
物事を論理的に考える頭脳派で、実地研修では頼りになる。
とにかく真面目で、クラスの委員長も務めている。逆に不真面目な行為にはひとこと言わないと気がすまないおせっかい焼き。人と同じことをするのがキライ。なれ合いもキライ。
そのためか 孤高の突き放した言動と 中性的な外見の霞に憧れている。
親の都合で学校に入れられてしまった娘。
本人はそれにもめげずに、悠々自適に日々を過ごしている。学校が退屈なせいか、授業中でもおしゃべりしようと誘ってくる。放課後は喫茶店でアルバイトをしていることが多い。
明るく冗談を言ったりして場を和ませる彼女は、たとえ忍になろうと思っていなくても、校内ではいつも人気者である。
「なかなかやるね やっぱり忍びたるものそうでなきゃ!」と抜け出しには寛容。
キャラクターには語学・算術・薬学・医術・体術・作法・忍術学・忍術実技といったパラメータがあり、週の初めに 受けたい授業を設定し、提出すると一週間の時間が流れます。
ギャルゲー「ときめきメモリアル」の影響は大きく、本作もパラメーターを上げていくときメモ風のゲームなのですが、底上げ効果 抜け出し という独特のシステムが搭載されています。
授業を受けることで、その授業に対応したパラメーターが上がります。そのとき他のキャラクターと同じ授業を受けると、パラメーターの低いキャラクターの上昇率が向上します。会話で「一緒に授業を受ける」 を選ぶとさらに向上します。
憧れの人・好きな人と一緒に勉強すると、やる気というか学習意欲が高まるのは理解できますので、面白いシステムだと思います。
主人公側のパラメーターが高い場合は、他の方に感謝され好感度(隠しパラメーター)は上がります。しかし、相手の能力値のパラメータ上昇率が向上するので、差がより縮まります(主席卒業を目指す場合は注意が必要です)。
授業を抜け出すことで、他の授業に忍び込むことができます。
元の授業を一緒に受けているキャラクターには嫌な人と映るでしょう(好感度ダウン)。抜け出し先の授業を受けているキャラクターにとっては、逢いに来てくれた と喜ばれるかも。ただし、自分の能力値パラメーターは一切上がりません。
真面目に授業を受けなさいよ~と言いたくなりますね。
自分の能力値向上を犠牲にしてまでも、他の授業を受けているキャラクターの好感度を上げる最終手段が用意されているのも、このゲームならではの面白い特徴だと思います。ただ実際の攻略では、抜け出し が便利すきて、バランス調整がうまくされていないように感じます。
底上げ効果・抜け出しは他のゲームにも採用されれば面白いと思いますが 高校だと授業内容は自由に決められないし、大学を舞台にすると単位不足の問題がでてきます。この突拍子もない 忍者学校 という設定ならではのシステムだと思います。
舞台が忍者学校なのだから、体術 と 忍術実技 は一緒でもいいのでは とも思えますが、忍術実技ではセクシーな忍者衣装。体術では体操着(ブルマ)姿や夏には水着姿が見られるので 意味があるのです(力説)。
好感度に関係する恋愛要素に加え、能力値に関係する主席での卒業 という目標や、月末に実施研修(能力値に関係するミニゲーム)もあるため、登場キャラクター全員の能力値が公開されているところも このゲームの特徴です。
卒業~Graduation~(ジャパンホームビデオ)のような、主人公は先生となり生徒全員を一人前に育てるゲームを目指していたのかもしれません。
週の初めに、平日は4つ、土曜は2つの授業を設定するのですが、これは毎日ときメモのコマンドを4回実行するようなもので、非常にテンポが悪くなっています。
一緒に登校しませんか? 一緒に授業をうけませんか? 抜け出しの場合には、抜け出し元と抜け出しでの会話。逆に別キャラキターが抜け出してきましたというイベントも多いです。
好感度によって段階的にセリフが変わるのですが、もう少し会話にバリエーションがあったり2回目以降セリフがカットされるモードが欲しかったです。
久々のプレイでは、月葉ちゃんENDを目指しました。
放課後に月葉ちゃんの家に遊びに行くも いなくて、翌日に月葉「楓ちゃんの家にいったけれどいなかった」と言われても……。あんたたち、アポなし行動ばかりですね~。忍者にはアポいらん、気配で感じろ ということかもしれません。
忍術は大学クラスの物理が必用で、卒業後大学講師になる人が多い。7年前、久野家に仕えた話、遙は流行りなんて物に興味がない、霞の親の話など、一年を通じて少しずつ世界観が見えてくるのは見事だと思います。
好感度は隠しパラメーターですが、週末に相手から電話がかかってきたり、家に入れてもらえるようになるのが一応の目安かな。主席卒業を目指さないのであれば、相手の一番高い能力パラメータ(月葉の場合 語学)だけを上回れば大丈夫なのです。
楓は月葉を護衛しているが、月葉は楓に頼りたくない、主従の絆ではなく、もっと楓に近づきたいという葛藤。シリアスなイベントがありながらも、熱い展開もあり 乗り越え無事ハッピーENDとなりました。昔のギャルゲーでは定番だった結婚ENDです。よかったよかった。
いまさらですが、このゲームは女の子(葉隠 楓)が女の子(ヒロイン)を攻略するゲームです。
しかし、それを前面に出さずに(ジャンルは学園忍者育成シミュレーションですし)真面目に作っているところがポイントです。
私の場合は ネットで話題になってから手をだしたので、内容は知っていましたが、まったく知らない方が パッケージの絵が可愛い といった理由で購入し遊んだなら 衝撃だっただろうな~と思います。
女の子が主人公のため、各コマンドの絵が可愛いですし、イベント絵も女の子でいっぱい。今、リメイクしても充分通用すると思います。
文化放送「長沢美樹のあやかしラジオくの一番」で放送されたドラマをCD化。各話10分弱と コンパクトにまとまっていますので、聞きやすいです。
その場のノリと勢いですすむ 80~90年代ギャグアニメのような感じで、ストーリーはあってないようなものですね。CDで追加された「じかいよこく!」とか「こどもにでんわそうだんしつ」は声優さんが幼女の声でずっとしゃべっているので、ファンの方じゃないと耳が痛くなると思います。
Wikipediaによると 白瀬 桜華さんのVol.3も発売されています(未入手)。
が収録されています。