ジャンル :スケジュール管理型美少女ゲーム ブランド :ビジュアル・ラボ EPISODE 発売日 :1999年6月24日 対応OS :Windows 95/98 価格 :8,800円(税別)
このソフト、今まで全く知りませんでした。
リトルラバーズ セカンド ゆい(Little Lovers 2nd. Yui)のようなコミュニケーション型のPIMソフトがあると教えていただき、インターネットで検索したところ ASCII.jp に画像付きで紹介されていました。ディレクターの三津原祐介さん声優の 中山真奈美さん(中山さら さん)のインタビュー記事を読んで 一気に好きになりました。
ビジュアル・ラボ、PIM機能付き美少女ゲームを発売
(https://ascii.jp/elem/000/000/315/315860/)
古いニュースリリースをどんどん消している企業が多い中、1999年の記事がいまだに残っているASCII.jp は偉い!
ある雨の日に、男2人に ナンパされていた少女を助けるため「待った?」という お決まりの展開で助けようとしますが、少女は男2人とも張り倒してしまいました。 「ほら、何やっているの? 逃げるわよ」 思わず一緒に逃げるプレイヤー。さらに「服が濡れたから、シャワーと洗濯機 貸して」とそのままなし崩し的にあなたの家に押しかけてきました。
なんて強引な女なんでしょう、空き部屋に勝手に住み着いてしまいました。居候のくせに偉そうだし、ちょっと気が強くわがままを言うこともあります。……かと思うと、時々出かけていなくなる、気まぐれなところもあります。
梨奈からすると誰でもよかったわけではなく、何か目的があるようでプレイヤーは梨奈と生活を続ていくことで、梨奈の秘密を知ることになります。心を広くして 毎日の生活の中、PIM機能を使うことで、梨奈とコミュニケーションしていきましょう。
Windows10(64ビット版)でもインストールし動作しました。
ただ、Windows10ではフォルダがないとインストール失敗しますので、あらかじめエクスプローラーでインストールしたいフォルダを作成し、参照ボタンでインストールフォルダを指定しましょう。
ルーム・ウィズ・リナには、8月31日が表示されないバグがあり、Lina Collection付属のボリュームアップキットをインストールすると修正される……はずなのですが、Windows10では既存ファイルの置き換えに失敗します。
(権限がないのでしょうか? LinaWav5.dll,LinaWav6.dll,LinaWav7.dllといった、新規ファイルは問題なし)
Windows98のパソコンではボリュームアップキットが正しくインストールできましたので、Windows98-PCからLina.exe と LinaPim.dll をWindows10のインストールフォルダに上書きコピーしますと、Windows10でも 8月31日が表示・入力できるようになり、フル音声化になりました。
当時 人気のアニメ・ゲームの派生として、アクセサリーソフト・スクリーンセーバー・壁紙集が
発売されることが、よくありました。
でも人気アニメ・ゲームの番外編というパターンと逆で、後のゲーム化を見越して キャラクターソフトを先に出すのは珍しいと思います。
ずっと使い続けるスケジュール管理ソフトだから キャラクターに愛着がわきますし、他のキャラクターも少しづつ登場させることによって、EPISODE シリーズとして 舞台が広がり共通の世界観が生まれる という 上手い作りになっています。
・マニュアルには最初から3人娘が紹介されています
半面、まったく知らないキャラクターのソフト発売するわけで、かなりの冒険だと思いますが 部屋の椅子にちょこんと座っている画面を見ただけで 「これ、いいかも」 と思える魅力を感じました。画面構成と絵の力は素晴らしいです。
スケジュール管理=尽くすタイプ(メイドさんや妹キャラ)と違って、リードしてくれるお姉さんっぽいキャラクターで、短いスカートにまぶしい太もも。
色っぽさを感じる ちょっとだけ青年コミックっぽい リアル寄りな絵柄で 一目見ただけで気になる存在感があります。萌えイラストでは珍しい 寂しげな表情にはドキッとしますよ(イラストレーターはTonyさん)。
実際に動かしてみると、本当に表情が豊かで、うんうんと頷いたり、脱げかけのスリッパを動かしたりとアニメーションも可愛いのです。なぜ主人公に家に住み着くことになったのか、彼女の目的・秘密も明らかになっていくそうで、先が楽しみな要素もあり、2000を超える会話を搭載。想像以上に丁寧に作り込まれていました。
ただ、ゲームじゃないから……とパスした人も多かったのではと想像します。
1ページの広告やパッケージ裏の説明だけでは伝わらない部分も多く、この当時に体験版があったなら、実際に動かしてみて判断できたのになと思います。
スケジューラー、アドレス帳、TODOリスト、ランチャー機能は、梨奈と会話しながら登録・検索できるので、操作もわかりやすいです。デートのスケジュールを登録できたり、アドレス帳に個人HPのURLが登録できるのはビジネスじゃないPIMソフトならではの要素ですね。
残念なのは、これらの要素は画面の左上に表示されるので全体的に小さいこと。スケジュラーは月表示しかなく、予定がある日は〇マークが表示さるだけ。
パソコン慣れしているユーザーであれば、メーラーやスケジューラーはすでに使っている定番ソフトがあることでしょう。何年も改良を続けている定番ソフトと機能・使いやすさで勝負しないといけないので、単なるゲームソフトよりもハードルが高いのかもしれません。
ちなみに、梨奈と会話せずに登録する方が 一度に全部入力できるので便利です。
梨奈は主人公の部屋を借りているお礼として、スケジュール管理のお手伝いをしてくれますが、友達感覚で接してきます。
梨奈をクリックしたり、アルバムや猫のぬいぐるみ、猫のポスターなどをクリックすると話しかけてきまして 機嫌がよくなり、
一緒にデートに行くCG付きのイベントが見られることもあります。
会話は本当にさまざまです。
食べ物はちょっとずつでいいから、いろんな物を食べた方がいいんだよ ちょっとしたアクセサリーとかグッズってついつい集めちゃうんだよね テレビも好きだけれど、本読むのも好き 友達の誕生日にはかわいいカードを送るんだ 街で声かけられちゃった。無視したけどさ ポストカードにもデザインがあって迷っちゃう 今度、ケーキの食べ放題にいこうよ! 長電話って楽しいよ。今までの最高は8時間くらいかな 旅行に行きたいな…… 納豆と豆腐とレタスはダイエット中の主食なんだよ
……などなど
こちらから話題は選べないのでひたすら聞きます。基本は そうだね~ と同意しかできない感じですね。梨奈の 秘密は知りたいですが、本人の事は さほど興味はないんですよね。お酒の席で、上司の自分語りを延々と聞かされている感じがします。
ちゃん聞かずに、クリック連打で会話を飛ばし続けると梨奈の機嫌が悪くなるので注意しましょう。
「わたし忙しいんだけどなぁ。見てわからない?」
機嫌が悪くなると目力がすごいです。本当に怒っているんだもの。怖いよ~。機嫌によってTODOリスト・ランチャー・スケジュールの案内音声も変りますが、怒っていると使うのがつらいです。
限りある会話がもったいないので、毎日少しずつ進めるのが良いと思います。
アルバムに登録される写真は、(1)会話により見ることが出来る梨奈の思い出CGと、(2)特定の日に見ることが出来るCGの2種類があります。
私の場合、まだ始めたばかりなので数枚しか見られていません。(2)のCG回収は無理かなと思っていたのですが、ルーム・ウィズ・リナ で起動日・時間で発生するイベントを M1号さんから教えていただきました。
あると ないとでは大違いですので助かります(ありがとうございます)。
特定の日の夜 という条件は平日だと厳しいですが、今年の7月7日は日曜日なので、なんとかなりそうです。ラッキーでした。
1月…1月1日の昼間(10:00~15:00頃)に梨奈と何度か話し、初詣に行く。 2月…2月14日にゲームを起動(自動で発生) 3月…3月14日の夜(18:00~22:00頃)に梨奈と何度か話し、レストランに行く。 4月…4月の土曜日か日曜日の夜(18:00~22:00頃)に梨奈と何度か話し、花見に。 5月…5月3日~5日の昼間(10:00~15:00頃)に梨奈と何度か話し、海岸に行く。 6月…6月の土曜日か日曜日の昼間(10:00~15:00頃)に梨奈と何度か話し、 雨上がりの街に行く。 7月…7月7日の夜(18:00~22:00頃)に梨奈と何度か話し、外に散歩に行く。 8月…8月の日曜日の昼間(10:00~15:00頃)に梨奈と何度か話し、海に遊びに。 9月…9月の土曜日か日曜日の昼間に梨奈と何度か話し、日帰り温泉に行く。 10月…10月31日にゲームを起動(自動で発生) 11月…(11月の日曜日の昼間(10:00~15:00頃)に梨奈と何度か話す?) 12月…12月24日にゲームを起動(自動で発生)
あれから一年経ち CGアルバムもあと一枚というところまで来ました。リナの機嫌が悪かったのか、時間帯が悪かったのか 11月分のCGを逃しているみたいです。
もう 目新しさはありませんが、日課として起動しています。のんびりいきましょう~。
ファンディスクです。壁紙データ・スクリーンセーバー・デスクトップ時計・音声データ・CDプレイヤー・アイコン集を収録。
新録ボイスや、未収録イラストにルームウィズリナのバージョンアップデータ(フルボイス化・バグ修正パッチ)も付いています。
メーカーのビジュアル・ラボ なき今では バグ修正パッチ入手のためにLina Collectionの購入も必須となります。
CD エクストラ 仕様で音楽の他にデータも入っています。大人っぽい梨奈の壁紙(BMP)5枚入り。梨奈のCDなのに なぜか梨奈より目立っている2人のアピールが可愛いです。
梨奈ちゃんが歌うヴォーカル3曲とドラマ(一人語り)、ヴォーカルのカラオケが収録されています。よく流れるBGMが歌になった「大人になりたかった日」他、「fairy tales」「grasp my heart」は恰好いい歌です。
なんだか意味深な内容で、一年くらい梨奈ちゃんと過ごしたあとに聞きなおしたら、感じ方が変わる気がします。
電撃G'sマガジンに記事が連載されていたとWikipediaで知りました。
ルーム・ウィズ・リナのメーラー版のようなソフトです。
メーラーでありながら、かりんちゃんとコミュニケーションし、部屋をコーディネイト。デートもできますし、かりんちゃんからメールも届くようです(かりんは梨奈の後輩です)。
ただ アクセサリソフトのメーラーって、迷惑メールフィルタや、条件付きの自動メール振り分け、フラグ付加、マルチアカウントなど最低限の機能もないことが多いので……内容は面白そうですが、メーラーが欲しいかと聞かれれば、私の場合 今使っているのがあるのでいらないという答えになりそうです。
霧島 綾さん(梨奈ちゃんの従姉妹で旧家のお嬢様)も登場します。
コミュニケーション恋愛AVGということで、ラブプラス 的なリアルタイムシステムの恋愛物になっていたかもしれません。女子大生のギャルゲーというだけで充分独自性があったことでしょう(M1号さん)。
清楚な女子大生のお嬢様……なんて魅力的なんでしょうか。
今でいう、(ちゃんとした)エピソード分割商法の先駆けだったのかもしれませんね。3人ともそれぞれ違った個性があり、episodeシリーズとして発展していけた可能性を充分感じることができる良質なコンテンツだと思います。
宣伝方法が半分雑誌広告のようなもので、G'sマガジン読者じゃないと このソフトとの接点が ほぼなかったのに、G'sマガジン読者お目当ての家庭用ゲーム機じゃなく パソコン用ソフトというのが ミスマッチだったのかもしれません。