ジャンル :恋愛アドベンチャーゲーム ブランド :リバーヒルソフト・サイバーフロント 発売日 :2001年10月5日 (PS版は1999年1月28日) 対応OS :Windows 95/98/Me 価格 :2,980円(税別)
人気のPlayStation用ゲームをWindowsに移植したものです。
ディスク2枚ですが、ハードディスクにインストールなので ディスクレス起動で入れ替えの手間はありません。ギャルゲーなのにグラフィックアクセラレータが必用という、敷居の高かったゲームです(緋色館という共同アパートの移動が3Dダンジョンになっています)。
Windows10(64ビット版)で無事に動作していますが、もともとフルスクリーンモードしかないため、画面を占有してしまいます。
D3DWindower(DirectXウィンドウ化ツール)は使用できませんでした。
PC版では、omakeフォルダに 限定非売品ポストカードのデータ65枚・壁紙28枚が収録されています。また イントールフォルダにはゲームのムービーがAVI形式で収録されていますので、いつでもOP,ED,イベントシーンのムービーを見ることが出来ます(ボツムービーも含まれています)。
このゲーム、名前は知っていましたが まったくのノーチェックでした。
ニコニコの実況動画で ギャルゲーをすごく馬鹿にしているシリーズ(実際は 実況者が楽しんでいるのですが)を見て、想像以上によくできているのに感動し 衝動買いしました。いつものパターンですね。
ヒロイン陽子さんの声が 皆口裕子さん という要素も大きかったです(私的には、ヒロイン力30%アップ)。
当時の購入履歴を見ると 中古品で7,980円というプレミア価格だったのですが、なんの躊躇もなく 初音ミクの -Project DIVA- 2nd (PSPの音ゲー)と一緒に購入していました。
大学に合格した主人公が、通学のため緋色館という共同アパートに引っ越し、そこに住む若い男女6人と新生活を始めることになります。アパート(緋色館の仲間たち)に加え、大学と桜咲町(下町と都会が混ざったような町)で、街に住む人々と交流を深めていくことになります。
前作リフレインラブ(1997年発売)と舞台も同じで 一部のキャラクターが引き続き「2」にも登場しているそうです。……といっても、リフレインラブ1は未プレイなので多くは語れません。一通り2を遊びましたが、前作をプレイしてなくても問題なく楽しめました。
一緒に住むことになる緋色館の面々が実に友好的で、歓迎会や誕生会・温泉旅行といった楽しいイベントが多く、共同生活っていいなと思えます。反面、リビングの電話が鳴って頼まれごとをされたり、酔っ払いを酒場から連れて帰ったり、風邪でダウンしている人の看病や、捨て子騒動など大変な目に遭うこともあります。
緋色館は古い洋館(共同アパート)ですが、昔と違ってトイレは各部屋にあるので リビングとベランダ、洗濯場・焼却炉が共用施設となります。
加えて、喫茶店や居酒屋・八百屋のような昔からずっとありそうな下町風の風景や、緋色館への坂道、公園からの夕日、雨が降り続く一週間、といった印象に残る場面が多々登場するので、散歩好きな私としては、舞台である桜咲町を気ままに散策してみたいと思える魅力がありました。
キャラクターの描写も素晴らしく、攻略しているヒロインだけではなく 男キャラを含む桜咲町の人それぞれに、生活や悩みがあるんだなと つい感情移入してしまうのですよ。
ゲームシステムは、週末だけの「同級生」という感じです。
平日はオートです。時々 主人公のバイト先の出来事や、ヒロインとの親しさによって大学・緋色館での出来事や手紙・電話によるイベントが、AVG形式で進みます。土・日・祝日は、30分単位で進む時間の中 緋色館や街を散策してヒロインキャラと偶然出会うことができます(ヒロインの顔マークなどは表示されません)。
また、電話番号を知っているヒロインに電話して(緋色館は直接部屋に行って)デートに誘うことができます。デートの場所はヒロインとの愛しさによって選択肢が変りますので、待ち合わせ場所と時間を決めたら、遅刻せずに行きましょう。
間違えた場所を選択すると30分経過しますし、喫茶店や居酒屋で食事をすると1時間経過しますので注意が必要です(自分の部屋でテンキーの "2" を押しても時間が経過します)。
ゲームは4月から始まって、12月末まで続きます。6月末で前編が終わり、後編は10月から始まりますので、夏から秋のはじめ(7~9月)はこのゲームにはありません。ファンディスクやメディアミックスの構想があったのでしょうか。
主人公と同じ百道大学に合格し、この春から緋色館の住人となった。成績優秀、性格は温厚、朗らかで人当りも良い。
一緒に桜咲町にやってきた主人公に親しみを感じている。(CV:皆口裕子)
緋色館の住人で、金髪碧眼のアメリカ娘。日本で生まれ育ったため、英語は話せない。
明るく、気立てが良いため、交友関係は広い。主人公や緋色館の他の住人とも、気兼ねのない間柄。(CV:大塚瑞恵)
緋色館の住人で、桜咲高校の数学教師をしている。マイミー(安井舞美)や、華色尚子の担任。
学校では知的でハイソな女性という評価を得ているが、実は外見にそぐわぬ可愛らしさも持つ。(CV:中村尚子)
喫茶・軽食の雇われ店長。緋色館の住人たちも彼女の店によく出入りしている。
女性にしては長身で、ジーンズとTシャツをあまく着こなす。格闘技の段位を持っているとか、いないとか。(CV:岡本麻弥)
緋色館の大家、安井不動産の一人娘。通称マイミー。
いつも元気だが、元気があり余りすぎて緋色館の住人たちに しばしばちょっかいを出しにやってくる。(CV:宮村優子)
マイミーのクラスメイトで、いつも彼女の後ろについてまわる、おとなしい女の子。
中流家庭の生まれで、ごく普通に育てられた。意外に惚れっぽい。(CV:岩男潤子)
青果店「八百久」の跡取り娘……のはずだが、本人にその気はまるでなく、自由気ままに生きている。
町内のいろいろなアルバイトを転々としている。(CV:伊藤美紀)
高宮グループに勤めるOL(受付嬢)。よほどのことがない限り残業なんてしない。
アフターファイブの遊びに命を掛ける。(CV:亀井芳子)
某要人の専属秘書。
ごく普通の家に生まれ育ったが、学生時代にその有能ぶりからスカウトされ現在に至る。(CV:井上喜久子)。
秋吉倫太郎(緋色館の住人・サラリーマン)の妹。朴訥な兄とは正反対のぶっ飛んだ性格をしている。
時折、緋色館にも遊びに来る。(CV:西村ちなみ)
百道大学に通う女子大生。主人公とは中学時代の同級生だった。
朝倉街子(居酒屋 日吉丸のバイト娘)とは双子の姉妹である。(CV:大坂史子)
お金と暇を持て余している有閑マダム。主人公を大人の魅力で誘惑する?(CV:佐藤しのぶ)
半分隠しキャラ。
中学生で、いつもセーラー服姿。おとなしく人見知りで、緋色館の昔に興味を示す。(CV:岩男潤子)
隠しキャラです。
ゲームスタート時は 断然陽子さんで、懐いてくれる尚子ちゃんもいいな~と思っていたのですが、マリーが予想外に親しみやすく、勉強家なところも惹かれて ずるずると流されていっちゃいました。マリーこそが、リフレインラブ2のセンターヒロインではと思える可愛いさです。
舞美(マイミー)も最初は苦手だったのですが、自分を変えようと あれこれ試したり、写真を隠そうとしたりとするところが可愛いくて一気に好きになりました。
努力するヒロインっていいですよね~、それにくらべて主人公は……
難しいことは考えずに、楽しむのが正解なんでしょうけれど、主人公 イコール プレイヤーに徹しているため、無個性なんですよ。
マイミーに 夜中早く帰るように言っておきながら、主人公は一日中、街をうろうろしている遊び人です。ゲーム・ドラマで夜ふらっとコンビニに行くシーンがありますが、私の場合 一回家に帰ったら もう夜中に外に出たくない人なので、この感覚は理解できません。
登場人物みんな普通に飲みに行ったり、外食や遊びに頻繁に出かけている経済環境はうらやましいです。
週末に電話でデートの約束をして、一週間単位で進むゲームシステムは ときめきメモリアルに似ていますが、ときメモと違って主人公の能力値を高めるコマンドがないため、なんの努力もしていないように見えるのですよ。マリーや陽子さんのように、ヒロインは悩み、決断し人一倍努力しているのに、主人公は新卒でコンビニバイト(進路はランダムですが)…ってなんのために大学に通ったんだよ。
女の子側から告白される結末が多いので、もうすこし プレイヤーに決断をさせてほしかったかなと思います。いつか、愛想を尽かされるんじゃないか と余計な心配をしてしまいます。
リフレインラブ2で、何気にすごいのが立ち絵・イベント絵・ムービーで絵柄がすべて統一されていることです。FF7のように ゲーム画面からシームレスにムービーに移行してもよかったのでは、と思えるクォリティーなのです。
立ち絵・背景そのままがイベントCGやムービーになっている感じでイベントCGだけ豪華だったり、逆にムービーで作画崩壊風になることもなく、違和感がまったくありません。加えて立ち絵はアニメーションもします。
ブルーブレイカーというゲームでも立ち絵が常にアニメーションしていたのですが、リフレインラブ2の場合、要所要所で動くので より驚きと、ありがたみがありました。立ち絵が歩いたり、転んだり、あたりを見渡したり、手を差し伸べたりと本当に豊富なんですよ。
お腹を抱えて笑うマリーや、Vサインをする尚子ちゃんは必見です。あと陽子さんのビンタは 手加減なして痛そうです。
恋愛もののAVGでは 選択肢はあっても、主人公は悩み 行動し、最後は自分の気持ちに気づいて はっきりと決断する……といった 主人公とヒロインを応援するという楽しみ方ができるものが多いと思います。リフレインラブ2では、主人公 イコール プレイヤーが徹底されており、主人公は余計な事をしません。
ヒロインとデートを重ねていくと、自然と仲良くなっていき 最初は 映画、水族館やボウリングといったデート内容も
クラブハウス、カクテルバーといった夜の遊びになり
さらには日付が変わる深夜まで場所を変え一緒に過ごす(延長デート)ようになります。抱き合ったりキスをしたりと、もう2人はお互い好き同士で付き合っている状態にまで
なりますのでドラマテックなストーリー要素はあまりありません。
好感度のような「愛しさ」パラメーターは簡単にMAXになりますので、攻略は難しくなくお気に入りのヒロイン一筋だと時間が余るほど 余裕があります。
同級生の場合、時間と場所固有のイベントが多いため難易度が高かったのですが、リフレインラブ2では、かなり余裕をもった設定になっています。
など。デートの約束をせず、街を散策していれば基本的なイベントは見ることができるはずです。しかし、どうでもいい(とは言いすぎですが)細かいイベントもありまして、公式攻略ガイドの白黒ページにイベント条件の一覧が載っているのですが、その多さに驚きました。
ど、細やかな条件付きのものもあり、かつイベントには発生確率が設定されているものもあり、
運が悪いと見ることはできません。
など。あえて温泉旅行に行かないことで発生するイベントなんて普通気づきませんよ~。
良くも悪くも 演出が抑えれていて 地味なんですよね。ストーリー誘導型に慣れていると 物足りなさを感じるかもしれません。
デートイベントでは、明日 どんな顔をしてアンタと話せばいいんだろ? と、きわどいところまで進みながら暗転したりと意味深なムービーが挿入されたり
と気になるシーンも多いので 想像力で補いましょう。エンディングでヒロインとのその後が表示されますが、その過程になにがあったのか妄想するのも楽しいものですよ。美紀さんの場合、肩を寄せ合う仲だったのが、いきなり子供ができているし……
イベントはCG付きのものも多いのですが、制作者はイベントを一通り見てもらおうとは考えていないようで、周回プレイでも新しい発見があるばすです。舞美と尚子の場合、どちらを夕食に誘うか とか、家にやってきた舞美に嘘をついて帰してしまうといったシーンもあります。はるか先生と砂緒さん・陽子と道子。 仲がいいのですが、思う所もある というように好感度の高いヒロイン同士のイベントもあります。
後編では3通りのストーリーに分岐したり、陽子さんの進路が何種類もありランダムで決まるとか、美紀さんとバイトで一緒になったことが のちの会話に反映されていたりとフラグ管理がとにかく凄いです。今のゲームにない 無駄ともいえる作り込み要素が、リフレインラブ2にはあるのです。
桜咲町の街で過ごす世界観を楽しむ生活シミュレーターのようなゲームと言えると思います。陽子さんに「飲みに来たんでしょ? お酌してあげる」と言われるだけで幸せなんですよ。
大学の単位やレポート、就職活動。お金に困るといった、いやなことは一切ない世界で八百屋のおっちゃんや、喫茶店や居酒屋で世間話をしたりと、街に住む人々と交流を深めつつ いろいろな女の子との出会いを楽しむのが正しい遊び方でしょう。ヒロインとエンディングを迎えたあとも、他の住人や街の人々との関わりが続いているのも良いですね。
2ちゃんねるが発祥らしいですが、一時期 インターネット上でみられる常套句で
「Fateは文学」「AIRは芸術」「CLANNADは人生」なんてのが流行りました。
いろいろ派生も生まれまして、それによると「リフレインラブ2は故郷」だそうです。
古すぎて懐かしいですね( ;∀;)・・・
恋も友情も、すべては緋色館(ここ)から始まった。 というキャッチフレーズは リフレインラブ2の世界観を明確に伝えていると思います。
ようやく入手できました。
ゲーム中のイベントが網羅されていますが、今になって初めて見るCGもあり これだけで満足です。各種グッズのカラーイラストもありますし、服装ごとのキャラクター設定や背景の美術設定など盛りだくさん。
立ち絵がアニメーションしたり、エンディングが何種類もあるゲームなので、それぞれ絵コンテも載っていてモノクロページも 濃い内容となっています。他にもスタッフ・インタビューに声優さんのコメントも収録されています。
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