ジャンル :情報・データベースソフト ブランド :ソフトビジネス総合研究所 発売日 :1998年12月 ? 対応OS :Windows 95/98,WindowsNT 4.0 価格 :2,980円(税別) 見る、聴く、知る、任天堂の素顔
任天堂ファン必携のソフト と宣伝文句で言ってしまうほど、任天堂愛にあふれたCD-ROMソフトです。ただ 愛が重すぎて、11月21日は任天堂の日……と思っているような 任天堂ファンじゃないとついていけないかも。
制作者インタビューに、デジタル辞典を収録。でも それでは物足りない!
任天堂製ゲームは 知っていて当然。ゲームの紹介なんて表面的なものじゃなく、作品論(作家論)、表現技法を検証しつつ、任天堂の精神・思想、デザイン、倫理学の研究・考察まで入り込んでいきます。
目次を見ただけでも、ただものではないと感じると思いますが 内容もひたすら濃いです。
文学研究の任天堂版と言えるかも。
今でこそ任天堂関係の書籍は いくつか出ていますが、1998年に同人ではなく、商業ベースで本ソフトが発売されたことは もっと注目されてもよいと思います。
のインタビュー記事が載っています。
CD-ROMの容量的に厳しかったのか、動画ではなく すべて書き起こし記事になっています。
いちいち動画を見るよりも、文字の方がありがたいですが、宮本 茂さんのは111ページになるなど、とにかく文章が細切れで疲れます(よく言えば読みごたえがある)。
CD-ROM2枚組で、そのうちの一枚が任天堂大百科となってます。ファミコン発売の1983年から、1998年末(N64 マリオパーティ)までの任天堂製ゲームソフトをデータベース化。
キーワード、ゲームジャンル、機種、発売年(範囲指定可)、価格(範囲指定可)で検索できます。
CD-ROMの容量をいかして、なんと ゲームの動画(タイトルデモ)が240×180ドットのAVI形式で収録されているのです。任天堂大百科目当てで買ったのですが、大満足でした。平成 新・鬼ヶ島 レッキングクルー'98 などのゲームソフト書き換え販売サービスニンテンドウパワー専用ソフトの動画も もちろん収録されています。
今ではなんでもWebなので ピンとこないかもしれませんが、当時は地図や百科事典(マイクロソフト エンカルタなど)、世界の車窓から のような動画CD-ROMなど インターネットに繋がっていなくても 見られることが重要だったのです。
いろいろなゲームのタイトル画面の音楽を聞いているだけで、時間がどんどん過ぎていったのを覚えています。
2004年頃になって、ようやくファミコン関係の名作・秀作タイトルをピックアップしたオムニバスCDや、ゲーム画面の動画DVDが発売されるようになり、ゲームセンターCXのDVDは2005年12月末。YouTube日本語対応が2007年6月。……ですので、この任天堂大百科は画期的だったのですよ。
ゲーム情報を多数もっている ファミ通や ファミマガといったゲーム雑誌から、便利に検索できるデータベースソフトが出ると思っていたのですが、任天堂大辞典に先を越された形になりました。
ゲームボーイ作品は、スーパーゲームボーイの画面になっていますし、ディスクシステムはロード中の画面が入っているので、実機画面をビデオキャプチャ機器でAVI化していると考えられます。