ときめきメモリアルPOCKET スポーツ編~校庭のフォトグラフ~ ジャンル :恋愛シミュレーションゲーム ブランド :コナミ 発売日 :1999年2月11日 価格 :4,300円(税別)
説明の必要もない ときメモのゲームボーイ版です。ゲームシステムはそのままに、新キャラクターとエピソード(とくに藤崎詩織さんが多い)が追加されています。
1年目の3学期にきらめき高校にやってくる留学生。日本語には不慣れですが、たいへんな努力家です。
人懐っこい性格ですが寂しがりやな一面も。趣味はサイクリング。
きらめき高校とのライバル関係にある、末賀高校の生徒さん。吹奏楽部でホルンを担当しており一流の交響楽団からスカウトを受けるほどの実力を持っています。そのせいか周囲に一歩引かれた態度をとられています。
見た目はお嬢様ですが、気さくというか 普通の女の子です。
"ギャルゲー初心者は、まず宗像さんに惹かれることでしょう。しかし よく教育されたギャルゲーマーはパトリシアさんのよさに気付くはずです。" とのことで、お二方どちらもたいへん魅力的です。あなたは、どちら派?
……もちろん、うそです。(ダブルヒロインは 旅立ちの詩)
ちゃんと、従来のときメモキャラも登場します。
以下は、早乙女好雄くんが調査した女の子の情報です。
(他校の女生徒まで調べているとは、好雄くん凄すぎます)
藤崎詩織(ふじさき しおり) 声:金月真美
虹野沙希(にじの さき) 声:菅原祥子
古式ゆかり(こしき ゆかり) 声:黒崎彩子
清川望(きよかわ のぞみ) 声:笹木綾子
美樹原愛(みきはら めぐみ) 声:栗原みきこ
パトリシア・マクグラス 声:倉田雅世
宗像尚美(むなかた なおみ) 声:堀江由衣
あと 早乙女好雄、伊集院レイ、館林見晴が登場します。
というわけで、ゲームボーイ版のときめきメモリアルPOCKET は ときメモヒロイン全員は登場しません。スポーツ編と、カルチャー編の2本に分かれており、残りヒロインは カルチャー編 に登場します。
私の勝手な分類になりますが、紐緒結奈、鏡魅羅といったお姉さん組がカルチャー編 というイメージです(藤崎詩織、館林見晴、伊集院レイ、早乙女好雄は両方に登場します)。容量の関係で 全部は収録できず、中途半端にカットするくらいなら、2本に分けて 新エピソードやボイスも入れて豪華にしよう という方針ですね。
この 2本に分ける が出来てしまうのが、ときメモの凄いところなのです。
クラス編成はある程度決まっているようですが、クラス合同でのイベントはなく、仲良し〇人組なんてグループもない。ヒロイン同士の交流がなく独立しているのに ときメモの世界観が感じられる一本のゲームになっているのです。
スポーツ編では、好雄への電話に優美ちゃんが出ることもなく、2年目以降も優美ちゃんは登場しません。好雄くんに妹はいなかった? カルチャー編では、藤崎詩織さんと美樹原愛さんは中学時代からの親友ではなかった? ……と、登場しないヒロインは名前すら出てこず 存在が抹消されています。本当はいるけれど出会わなかったと考えることもできますが。
といった、小説やドラマなどで、キャラクター同士の交友関係が示されると、二次創作のSS(ショート/サイドストーリー)でも自然とグループ化されたキャラクターが見事に分断されていても、ゲームとしては何の影響もにないのです。スポーツ編で朝日奈夕子さんが ぶつかってくれないはちょっと寂しいです。
ディスクアクセスがない分、PS版よりも速いと思います。
コマンド実行時の 女の子つきSDアニメーションはもちろんありますし、Bボタン押しっぱなしで メッセージ送りができます。期末試験も、普段と同じコマンド実行と変らない速度で進んでいきますよ。
8ビットのゲームボーイカラーで、快適な操作と動作速度を実現した コナミの開発力は素晴らしいです。キャラクターを減らしたことにより、電話先が一画面で収まっているのも結果として良かったと思います。
コマンド実行時の音だけ収録してみました。なんとなく、スピードがわかるはずです。
===> コマンド実行中 (440KB)
とすることで、ゲームボーイでときメモの画面を実現しています。
アイコンだと、何のパラメーターかわからない? ちゃんとアイコン名称が表示できますし、選んでいるコマンドアイコンの名称が、右下に表示されるので自然と覚えますよ。
メッセージ欄は2行になりました。ゲームボーイ後期だけあって漢字表示されます。2行という俳句のような少ない文字数でも、違和感なくプレイできるのが凄いです。
水増ししたような冗長なテキストにうんざりするノベルゲームの 対極にある 切り詰めたテキストが素晴らしいのです(必要な時には、3行表示になります)。
そして、注目すべきは日付表示欄です。久々に再プレイしましたが、一年間の行事を覚えているせいか 意外と日付を見ることが多いのに気づきました。GB版は一番下で控えめなので、目が疲れにくいです。
そしてPCエンジン版と同じく、日付表示の必要ないときは表示が消えます。そうです、ただでさえ狭いゲームボーイの画面なのに、日付表示のスペースはないものとして固定されているんですよ。メッセージウインドウが動くことがない、このゲームデザインは凄いなぁと思います。
放課後に 早乙女好雄や伊集院レイと帰宅することがあり、未登場の女の子を偶然みかけるイベントが追加されました(女生徒と表示され名前もわからない)。その子が何に興味をもっているか、がわかりますので、登場条件のヒントになります。
例:
「根性を鍛えないと興味をもってもらえないだろう」
「芸術センスがないと相手にされないだろうな」
また ヒロイン登場条件に、今 キャラクターが何人登場しているのか? という条件が加わり
一気にたくさんのヒロインが登場することが少なくなりました。
(写真を撮るために、美樹原さんを一年目に登場させるのが一番苦労しました)
例:
通常は芸術50以上、詩織と見晴以外に3人以上登場している場合は芸術85以上
通常は根性35以上、詩織と見晴以外に3人以上登場している場合は根性95以上
通常は運動30以上、詩織と見晴以外に3人以上登場している場合は運動70以上
昔、PalmというPDAがありまして、160×160ドットモノクロという狭い画面にいろいろな機能が詰め込まれていました。他にもアクアプラスの携帯端末「PIECE」は、128×88ドットなのにユーザーの方がいろいろなゲームを作っていましたよね。GBAですと、STING(スティング)製のゲーム画面のような感じです。
こういう ちっちゃな画面という制約のなか、いろいろ工夫しているのを見るのが昔から好きなんです。ときメモPOCKETのグラフィックも、見ただけでわかる文句なしの素晴らしさです。
一枚絵だけではなく、ミニゲーム系や 文化祭での出展関係もよくできています。吹奏楽の演奏なんて、静止画だとなんだかわかりませんが、ちゃんと演奏しており、終わったあと楽器を置くところも再現。宗像さんが参加するとグラフィックがちゃんと変わります。
ときメモはいろいろなシーンでBGMが変わるため 大量のBGMがあるのですが、音数の少ないゲームボーイ音源でうまく再現されています。
6つあれば、いろいろな場所でこまめにセーブしながら進めることができますので充分です。
↑発売当時 のはなし。
今 手持ちのカセット(カルチャー編)は、電池切れでバッテリーバックアップが 一晩くらいしか出来ない状態です(;_;) 写真を撮りながら一気に遊びましたが、だいたい1プレイ2時間~2時間半くらいでした。
通信ケーブルで、2台のゲームボーイを接続すると……
ゲームボーイにスクリーンセーバーが必用なのでしょうか。ときメモでビートマニア対戦? まあ、おまけですね。
こちらも買いましたが お姉さん組や眼鏡っ子にあまり興味がないため それほど思い入れはないです。
でも カルチャー編の新キャラクターは好きなんです。1人だけですが、めちゃ可愛く魅力的で もし本編に登場していたら人気投票で上位を狙えていたのでは ないでしょうか。
正義感が強く 曲がったことが大嫌いな性格で、不良にも立ち向かっていきます。誰かを尾行したり、通信機のようなものを持っている謎の多い女の子。
公園では自然と小鳥が集まってきます。オウムのぬいぐるみが好き。
3人でときメモGB組 とも呼ばれていますが、もちろん3人が一緒に登場することはありません。昔から言われていますが 完全版を出してほしいですよね。
あとヒロインそれぞれに、明かされない謎なところが用意されており、今後の展開での伏線だったのか、あれこれ想像できるのも GB版の楽しいところです。
これさえあれば、攻略はバッチリです。
見ないで試行錯誤するのが楽しいのでしょうけれど、攻略本があると買っちゃうんですよね。データ満載で文句なしの出来なのですが、これとは別に GB版のビジュアルブックが欲しいものです。
新キャラクターのグッズも テレホンカードくらいしか なかったと思います。
以下は 個人的な思い出話になります。
ときメモ との出会いは、パソコン通信時代まで遡ります。
ウィキペディアにも載っている発売前レビューです。全文は こちら(http://www.highriskrevolution.com/gamelife/index.php?e=26)で、今でも読めます。
発売当時の熱気(2.00 MB)
当時は 藤崎詩織さん一筋でした。見た目は 清楚な王道ヒロインという感じなのに、これまでのギャルゲーと違って 距離を置かれているのが妙にリアルでしたよね。
「一緒に帰って友達に噂とかされると恥ずかしいし」は名言ですし、怒らせると グッサリ刺さる辛辣な台詞のオンパレードです。
ここまで徹底したギャルゲーは他にありませんよ。
ラスボスと言われるほど 難しいはずなのですが、案外簡単にクリアできまして、それで満足しちゃいました。何十回と遊んでいる人が大勢いたのですが、そこまでのめり込まなかったです。
再び、ときメモ熱が高まったのは 外伝作品の「虹色の青春」です。前情報なしに なんとなく買ったのですが、素晴らしい出来でした。虹野さん最高っ!!
にわか虹野さんファンが急増して、この現象を皮肉った同人誌が出ていたりしましたが、私もその中の一員でした(昔は、虹野さん応援ページもありました(^^;)。
グッズがいくつか残っていました。オルゴールは今でも鳴ります。
その後、PS版のときメモ本編 も遊んだのですが、それほど虹野さんには惹かれませんでした。虹色の青春での 虹野さん優遇が特別すぎたのかもしれません。
同時期に、月刊ときめきメモリアルを聞いていたせいか、ときメモキャラクターの声と聞くと、ラジオコーナーを思い出してしまう困った事態に。
……など。女子高生ではなく声優さんをイメージしてしまうのです。藤崎詩織がバーチャルアイドルとして
CDを出したときも、金月真美さんの歌に聞こえてしまい、特定のキャラクター萌え という状態にはなりませんでした。
そして今。久々にゲームボーイ版を遊んでみての、一押しのキャラクターは……
宗像 尚美さんですっ!!
いいんです、ギャルゲー初心者で。将来有望な音楽家で 真面目そうに見えますが、連れて行った野球の観戦で大はしゃぎして夢中になってしまうところが可愛いですし、一緒に盛り上がれるのが嬉しいですね~。二回目はトランペットを持ち込んで応援する熱のいれよう。大胆な行動も好きなんです。
プレイ中 何度も爆弾ができたので、他の女の子ともデートしないと 噂が流れてしまう 恐ろしいきらめき高校のしがらみなんか捨てて
他校の女の子と付き合いたくなる主人公の気持ちがよくわかります。
(注:宗像 尚美さんにも爆弾はあります)
加えて、声がめちゃ可愛いです。ゲームボーイ版を 一部だけでも声つきにしたのは、大正解ですよ。
あと、早乙女好雄がいい人すぎて なぜか泣けてきます。
2以降 物足りなかったのは、好雄がいなかったせいかも。ポケット版では、放課後に「たまには一緒に帰るか」と好雄が誘ってくるところも嬉しいですね。
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