ボク姫PROJECT Nintendo Switch / PlayStation 4 ジャンル :アドベンチャーゲーム ブランド :日本一ソフトウェア 発売日 :2020年4月23日 価格 :6,980円(税別)
今一番注目しているゲームは、MAD RAT DEAD(マッドラットデッド)(日本一ソフトウェア)です。体験版で遊んでいますが、初音ミクのような音ゲーではなく リズムゲー+アクションゲームで 難しいのに楽しい!!
……という話は置いといて、女装モノのギャルゲ・エロゲは ずいぶん浸透(?)しており興味があったのですが、遊ぶ機会がありませんでした。
ニンテンドースイッチ版 スーパーリアル麻雀と発売日が同じ ということで ボク姫PROJECTの名前だけは知っていたのですが、最近日本一ソフトウェア熱が高まり調べると、良くあるパソコン作品からの移植ではない点が気になり、値段が手ごろになっていたので購入しました。
主人公 伊草ミナトが崇拝している姉、伊草マリカが通う私立百合愛学園でなんらかの事件が起き、マリカは意識不明の状態となります。しかし学園側が隠蔽しようとしているため 真実を知りたくて、私立百合愛学園に通うことにしました。
私立百合愛学園:女子学園なのですが、試験的に男子生徒を受け入れている。 そのため、生徒の99%が女子となっている。
しかし 男子生徒は夜間学校のため情報は得られません。従妹の引きこもり少女・伊草アキラの協力(計略?)により 代わりに女装し、昼間は女性(エリカ)として学園に通い、夜は男性(ミナト)として男子部に通う2重生活を送ることになります。
女装モノというと……
なんてのを期待していたのですが 主人公が真面目なため、着替えでも なるべく見ないようにしたり、ハプニングも少なかったため、期待していた展開は思ったよりも少なかったです。竜宮院ウランさんや、篠崎ヒユさんは胸が大きい という設定もあまり生かされていませんでしたし。
それよりもヒロインそれぞれの事情があり、お互い譲れない想いのぶつかり合い そして姫選挙バトルを通じての友情と協力。大人キャラクター含め みんな良かれと思っての行動でお互いに理解しあう というストーリーに引き込まれました。
かつてのライバルと協力しあう 少年ジャンプかよ! と思える熱血な展開に驚きました。
伊草アキラさんルートでは、ボク姫PROJECTのもう一つの意味も示され これで完結でもいいのでは? アキラの可愛さに満足して しばらく放置していました。
他のルートも凄く良かったです。
主人公が姫選挙で戦うのでなく、ヒロインが主人公のために戦ってくれて、こちらは 応援する立場になるため 応援しかできないもどかしさと、ヒロイン達の内に秘めた強さを感じることができます。
竜宮院ウランさんルートでの、自らが積極的になりぐいぐい押してくる成長ぶりに ニヤニヤしてしまう一面もあり 父親との和解もあり 感動と萌え要素がうまくバランスが取れていると思いました。
と、単なる萌えギャルゲーではなく メッセージ性のある女装ものとなっています。
生徒が崇拝する姫が4人だけって、そもそも崇拝する必要があるのだろうか。姫選挙でそれぞれアピールの度に 支持率が揺れ動くって、生徒には信念がないのかい、日和見主義ともいえる学園風土ができているのでは?
……なんて思いましたが、鬼灯リラさんルートで ちゃんと問題提起されていますし、集大成とも言える、姫神エルメスさんルートで決着の仕方も素晴らしいです。
ボク姫PROJECTでは、名前付きで魅力的なサブキャラクターも多いのですが、ゲーム中では、主要キャラクター以外は かまいたちの夜 みたいな影絵で表示されます。
クラス全員で一致団結しているのに、主要キャラクター以外は興味ありません というセカイ系のようにも見えますし、影絵と通常の立ち絵が混ざって一緒に表示されるのには 未だに慣れませんでした。影絵はいいとしても、多数あるイベントCG(1枚絵)に主要キャラクター以外ほぼ登場しない というのは異常な感じがします。
女子生徒ばかりの学園に通っているのですから女子だらけの きゃっきゃしたCGが見たいものです。
キャラクターデザインが決まっていなくても 適当に女の子を描いてくれていたら、モブかわ♪(モブキャラクターが可愛い)と言って喜びますし、後野 席子さん(ときめきメモリアル)みたいに モブキャラなのに勝手に名前が付けられて 人気になることもあると思います。
PSPソフト 花と乙女に祝福を -春風の贈り物- portableの場合
SD画、ちびキャラともいいますが ふんわりした可愛い絵柄で、通常のイベントCGとは別に表示されます。ギャグっぽいシーンや、ほのぼのしたシーンで使われることが多く、今では SD画は楽しみの一つとして ギャルゲーならではの特徴(文化)になっています。
ボク姫PROJECTでも 可愛いSD画は多数登場しますが、それとは別に「可愛くないSD画」もあるのです。
「ゆるキャラ」と呼ばれており、キーホルダーにもなっていますので 企画時からのファンにはお馴染みなのかもしれませんが……ギャルゲーですので とことん可愛さを追求してほしいと思います。
こちらは、可愛いSD画です ↓
家事と掃除が得意で、趣味と化している。姉(伊草マリカ)が大好きなお姉ちゃん子(シスコン)。入学式で変質者を撃退したことから「戦姫」と呼ばれる学園の人気もの。
外見と弱々しい性格のため いじめられることもあったが、いつも姉・マリカが守ってくれたため 強くなるための努力を続け、伊草流逮捕術という護身術を習得しています。戦姫……なんじゃそりゃ~と思いましたが、伊草(いくさ)から付けられたみたいですね。
主人公で本名は伊草ミナト。男です。でも、女装した格好は可愛いですね~。これ(女装ゲー)目当てでしたので 主人公が可愛いのはポイント高いです。
女装ゲー:主にエロゲーやギャルゲーの主人公が色々な事情で女装することになって しまったゲームのことである。
主人公・伊草ミナトの憧れの姉。容姿端麗・温厚篤実でありながら なんでもこなす 完璧超人。こんな姉がいたなら シスコンになりますよね~。
頑固な性格だったようですが、私立百合愛学園でなんからの事件に巻き込まれ 意識不明の状態となっています。
女装して潜入するための動機ですが 昏睡状態というのは重い設定です(タイムリミットは1年で、状況が変わらなければ治療をあきらめる とも言われています)。記憶が一部喪失している とか 絶望のあまり心を閉ざして無気力な状態になっている 程度でも良かったのでは……とゲーム中 気になっていました。
主人公も可愛いけれど、お姉ちゃんはもっと可愛い! なぜ姉ルートがないんだー!!
主人公・伊草ミナトの従妹で幼なじみ。本名は伊草エリカ。人混みが苦手で、自宅でゲームを楽しむことが好きな引きこもり。
親の意向で私立百合愛学園に通うことになったが、初日でいやになり、伊草ミナトを女装させて、かわりに学園に通わせる策士です(ミナトへの協力は惜しまない)。ゲーム実況者としてファンも多く、動画や生放送だけで生計を立てていけるのは凄いです。とあるルートでは「鬱姫」と呼ばれ崇拝されています。
しゃべり方が特徴的で 最初聞いたときは驚きましたが、今ではこの 川上ゆきさんのお声にすっかり馴染めています。……と、それだけではなく、エンディングを見て 声の出演に2度びっくり。
伊草アキラの声は こんな感じ(225KB) です。
見た目は天使、中身は小悪魔なカリスマギャル。実家の会社のアパレル事業で マネキン代わりに服を着て通販サイトに載せたところ大ブレイク。今では、JKの間で大人気の読者モデルでもある。
天才的なファッションセンスとメイク技術を持つと言われているが、それは努力のたまもの。派手な見た目に惑わされそうだが、生真面目な性格で、思いやりのある優しさを持っている。
四姫としての特殊能力:
強力なカリスマで、強制的に自分の言うことを聞かせてしまう「命令」という特殊能力を持つ(一種の言霊)。
華道に茶道、日舞に箏を得意とする、超が付くほどの“大和撫子”。
性格はおっとりマイペース。幼いことから「良妻」になるための教育を受けており、卒業後 婚約することも決まっているため、学園にいる間だけは自由でいたいと思っている。
男性は苦手(というか嫌い)であり、私立百合愛学園の共学化には反対している。
四姫としての特殊能力:
周囲の混乱を落ち着かせてしまう、「癒しオーラ」を持っており、どんなに殺気立っていても、ウランの前では和んでしまう。
姫神エルメスの姉。見目麗しい外見と、優雅な立ち振舞から姫“騎士”と称されている。
合気道の達人であり、学園の理事 ネメシアからも信頼されています。男装しており、姫でありながらエルメスを守るために護衛のための騎士に徹しています。
男子とも普通に交流をしている一方、美少女を口説くのが趣味になっており、女生徒のファンも多い。
四姫としての特殊能力:
「姫騎士の眼差し(アーサーズキス)」と称される強力なカリスマを持ち、ダリアに見つめられると、普通の人は耐えきれずメロメロになっていまう。
国民的人気を誇るトップアイドルで、スケジュールは分刻み。ヘリコプターで、収録現場と学園を移動することもあるが、仕事が忙しいため なかなか学園には通えない。
天然とも言える素直な性格で「可愛い」に徹底的にごだわり だれからも好かれる、まさに四姫のリーダー。母親ネメシアを尊敬している。
姫としての特殊能力:
学園一の姫の称号「姫皇」を持つ四姫のボス。
間近でウインクされれば、可愛さのあまり吹き飛んでしまうほどの「美少女」の化身。
本当はもっと深みのある複雑なキャラクターなのですが、ネタバレになるため 詳細はプレイしてのお楽しみ。
クラスメイト。女性好きでウランさんを崇拝しているが、入学式で変質者を撃退したのを見て、伊草エリカの騎士として、クラスの代表的な存在になっています。いつもハァハァしており、美少女に興奮すると鼻血をだす困った一面も。
四姫ではありませんが、好きなもの・そして伊草エリカを守るために 超人的な身体能力を発揮することもあり、四姫並みの特殊能力と言えるかも。
ギャグキャラっぽいですが、四姫でない一般人はどうあるべきかを示したテーマ性のあるキャラクターです。なぜ攻略キャラクターでないんだ~!! 鬼灯リラとのエピソードは好きですし、男嫌いでありながらのヒユさんの行動には感動しました。となりにいたら楽しいだろうなぁと思います。
男性キャラも 先輩を含め全員魅力的です。
(紹介はしませんが)
学園には、四姫という影響力の強い組織があり、姉・伊草マリカも四姫の一員でした。主人公も情報を得るために、四姫になることを決意します。
現行の四姫に姫選挙で勝つことによって姫の座を得ることができます。また、意見が対立したときも姫選挙で決着をつけます。
講堂に全校生徒を集め、タブレット投票で行われる選挙。テーマを一つ決めて、それぞれが持ち時間で自由にアピールを行います。
姫とは学園の憧れの存在。可愛いは正義がモットーです。そのため殴り合いなどはNG。生徒はどちらが 姫にふさわしいかを決めます。
生徒は自分の崇拝する姫(目標とする憧れの姫)を決めます。姫の支持者のことを騎士と 呼ばれています。
学園の規模からいって 姫が4人なのは少なく、姫のいないクラスはどうしているのだろうか、クラスの中もで派閥ができるのでは? そもそも姫とか、騎士とか中二病的な名前は痛いと思わないのでしょうか、という疑問もありますが……
言葉で相手を従わせたり、眼差しで気絶させられる眼力、場の雰囲気を変えてしまう癒しパワーなど常人離れした能力バトルなので、普通の学園ものとは違う世界観があると考えるのが良いと思います。基本は 明るい雰囲気で物語は進み、ときどき 出てくるパロディネタも だんだんと くせになってきますよ。
主人公は姫選挙に勝つため、女装に磨きをかけていく必要があります。ビジュアル・教養・精神 の3要素を高めていきます。
これこそが、伊草アキラ発案の ボク姫PROJECT と呼ばれる女装の稽古です。外見を女の子らしく磨く、女の子としての知識を深める、羞恥心への耐性を鍛える……などの稽古を通して、主人公をより可愛く成長させていきます。
どれもニヤニヤものの イベントばかりで楽しめました。男主人公でも 恥じらっているのは萌えるんですね(^^;
姫選挙の対戦相手によって、勝つための必須パラメーターが違いますので、間違えた成長にすると、姫選挙に負けてバットエンド(ゲームオーバー)になります。また、育成パラメーターの状態によって、ヒロインルートの分岐が決まります。
2週目以降は、「可愛くてNewGame」が選べるようになり、各パラメーターが一部引き継がれた状態からスタートすることができます。ラスボスの姫皇・姫神エルメス
ルートでは、全パラメーターをMAXにする必要があるため、周回プレイは必須となります。
(次の選択肢までジャンプ という機能があるためゲームプレイは快適です)
姫選挙でのバトルモード。観客の声援や心の声、迷いの声、罵声などから 最もふさわしい答えを導き出して、生徒たちのプレイヤーキャラクターへの支持率を高める(時間制限付きのアクションとなります)。
逆転裁判のような 議論を戦わせる法廷バトルっぽいですが、正解は一つですので 難易度は低く、「なぜなのボク姫」(負けた時にアキラが敗因とアドバイスしてくれる寸劇)を見たいために わざと負ける必要があるくらい簡単です。姫神エルメスルートだけは苦労しましたが……
複数の言葉を組み合わせたり、違った言葉でもリアクションがあったり 強引に押し切る(でも負ける)展開があったらより良かったと思います。姫選挙時のBGMは 熱い展開にひったりな 格好いいものが多く、最終戦ではコーラス入りの壮大なBGMでRPGのラスボスかよ と思えるほど素晴らしいですよ。
各楽曲を収録したサウンドトラックで 主題歌のカラオケバージョンも収録されています。
作業中BGMにぴったりな おしぉれな曲に加え、やっぱり 姫選挙戦のBGMは恰好いいです。
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