早朝ドアを開けると、街は真っ白。雪が積もっており、まだ降り続いている。…すごい。
外に出るのにすこし躊躇したが、始発狙いで早起きして(というか夜更かしして)すでに着替えてしまったので、このまま出発。電車は暖かくて、すぐに寝てしまう。そして終点、川越駅
雪の中を歩くのも、冬らしくていいかな。このまま朝日が昇れば綺麗な景色になるだろうと、軽い気持ちで出発。夜の街は人がおらず、一直線の通りをひとりじめ。あの賑やかな大宮の街には見えない。傘をさして、雪の感触を味わいながら進む。足跡が自分のだけというのは気持ちいい。ただ、想像以上に雪の密度はすごく、傘が重くなる感覚もすっかり忘れていた。
大きな通りにくると、さすがに車が走っている。徐行してくれているのに雪が飛んできて、足にダメージ。くそーっ、運動靴なのでもう足が冷たい。それに積もった雪ではなく、土と混ざったぐちゃぐちゃの凍り道なので、めちゃ歩きにくい。
車道から離れるように、溝部分(鉄の蓋がしてある)を歩くが、この道が凍っていて滑る。本当に転びそうになるが、奇跡的にバランスをたもって耐える。うわぁ~、怖かった。
ようやく氷川大明神に到着。雪の中をかきすすんでお参りし、写真を撮るだけ。手が冷たくてザウルスのスライドキーボードが打てない。ここまで30分かかるって、どんだけ~(当時の流行語)。先が思いやられる。氷川神社古墳も境内にあったそうだが、まったく気づかず。
国道16号線を経由して254号線へ。鉄道と交差する陸橋には金網がついているが、ここは、あき缶などのごみのポイすてを防止するためか、上部分も金網で覆われており網のトンネルというか、檻を歩いているみたい。
金属部分は滑るので歩きたくないが、さすが幹線、トラックがよく通るのでかなり消耗する。傘に積もった雪が重いので、降り落とそうとしたら首に雪が落ちてしまう。ひぃぃ、もうだめ。今日は完敗。前に銚子でも、同じことを体験しているのに、すっかり忘れていて進歩がなかったのにもショックをうける。
ええい!次々に降ってくる雪がうっとうしい。引きかえすにしても、中途半端に遠いところまで来てしまったので、今日の予定は大幅変更、新川岸駅を目指すことにする。254号線を離脱し、東武東上線へ。静かな住宅街になり歩きやすいが、不老川が渡れずいきどまり。…負けた。
しかたない、手袋を外して地図で確認。結局、さっきの国道254線に戻るしか道はないようだ。線路をくぐってしまったので、元に戻る道を探すと、桁下1.8メートルのトンネルを発見。低いなぁ…。傘をたたんで、ゆっくり歩く。
不老川を渡ったところで、再び線路沿いに復帰。こちらは道が続いており、ほっとするが、とにかく足が冷たくて辛い。
アパートの合間をぬって進むと、駐車場裏に社を発見。そういえば、今日は公園や神社、名所をちっとも巡っていない。雪の中にひっそり立っているのを見ると、小さくてもありがたく思えてくる。震える手で写真を撮るが、車が白いこともあって、白黒写真にしか見えない。
すっかり色がなくなった街を歩くと、線路を渡って駅前通り商店街へ。道はぬかるみのようになっているが、いよいよ駅が近くなってきたのか。ホームが遠くに見えはじめてからが、遠かった。最後にスーパー横で迂回してから、新川岸駅でゴール(7時40分)。
最初は「雪の日でもあえて、どんどん歩くのがウォーキング道というものだ」と、 何時間かけても、完遂するつもりでいたのだが、雪を甘くみすぎていた。コートと鞄に積もった雪を払い落とすだけで一仕事。
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