もうすぐ、Windowsでリメイク版が出るのですね~。というわけで…ボリューム満点のソーサリアンです。
このゲームの特徴はたくさんありますが、見た目でまず驚きました。パソコンゲームというと、画面横にステータス画面があって、意味もなくゲーム名が書いてあって…というのが普通だったのですが、ソーサリアンはドラクエのようにフルスクリーン(全画面表示)でウインドウメニューが開く形式です。
まずキャラクターメイキングからはじまります。パラメータを振り分けて、装備を買ってパーティ編成と、ウィザードリィの感覚ですね。普段は街で仕事(60種類)をしているのですが、時々仲間で集まって冒険に旅立つといった感じでしょうか。
冒険に出ると1年、武器に魔法をかけてもらうのに5年、道場でパラメータアップの修行で2年と人間なんぞあっという間に老人になっちゃいます。時は均等に流れるので、10人キャラクターを作っていても中途半端なまま終わってしまうでしょう。
なお冒険中に死んでしまうと、魔法使いの家での復活になりますが、年数が経ちすぎていると復活確率は10%になっちゃいます。
魔法を使うためには、魔法使いに武器などを預けて7つの星を順番にかけてもらわないといけないのです。たとえば、回復の魔法は「木」「太」の順番です。
その数120種類。マニュアルには必要な星は書いてあるのですが、順番が正しくないと反発したりして大変です。(回復の魔法はこれ、毒消しはこれ、と書かれていないのでマニュアルでそれっぽいのを探すのですが、汝、から始まる魔法の紹介が実にいい味を出していまして、古文書を解読して調べているような気分になります。)
たとえば、RESURRECT(生き返りの魔法)を引用してみますね。
----引用開始----
汝、邪悪なる敵に倒されし者及び、その魔力にかかりてもはや死せる者どもの魂を、再び蘇らせしめんと欲するときは、生命の根源たる力操りし神の力と聖なる魔力使いし神の力、その2つの神々の力を調和せしめたる女神の力とを召還せしめ、RESURRECTの魔力を現すべし。この魔力すなわち命のともしび消えしものに、再び命あい戻すものなり。
----引用終了----
長老にお金を払うと魔法の知識を教えてくれるのを利用するか、何度もやって法則を覚えるかですね。最低限、回復と生き返りの魔法があればなんとかなるでしょう。でも究極の魔法NOILA-TEM作りには燃えました。
冒険に使うシナリオディスクを別に発売することによって、さらに新しい冒険が体験できるのも大きな特徴でしょう。結構息が長くファルコムから3作品、その他7作品発売されました。雑誌に何ヶ月にもわたってソーサリアンシステムの紹介があったので覚えている方も多いのではないでしょうか。でも音楽も良いですしラストボスを倒すために何度も夢中になって遊んだので、追加シナリオが発売される頃には強くなりすぎちゃいました
これがソーサリアン最大の特徴でしょう。15本のまったく独立した冒険はどこから行っても自由です。氷の洞窟、暗黒の魔道士といったパズル要素の強いのが楽しかったですね。5本クリアしてもまだ1/3とこのボリュームに圧倒されました。
だいぶ前にWindows用ソフトでソーサリアンフォーエバーというソーサリアンが出ていたのですが、これは5本だけでしたから順に進んでおわりと味気なかったです。やはり冒険を選ぶという楽しさはこの基本シナリオでしか味わえないでしょう。このためにBGMは60曲とこれまた群を抜いていました。
良いシナリオと、世代交代しながら、シナリオを進めていくというシステム。両方でソーサリアンの世界が構築された非常に良くできたゲームだと思います。テーブルトークロールプレイングゲームってこんな感じなのかなぁと、思って遊んでいました。
○ソーサリアンのすべて(マイコンBASICマガジン別冊)
当時の追加シナリオを含めてメガドライブ版まですべて網羅されている決定版。ドット絵や、楽譜集ととにかく内容が濃いおすすめの一冊です。なおWindows版の発売にあわせて、11月中旬に再販されるそうですね。
○ソーサリアン全曲集
全曲集といいながら全曲入っていませんが
この頃はFM音源ボートを買っていなくてBEEP音源で遊んでいたのですが、試しにとCDで聞いてみると…暗き沼の魔法使いなどイメージと全然違っていたのが衝撃でした。FM音源ボード版は今でも好きですね。でもソーサリアンのBGM集は山のように発売していますね
2000.10.29