久々に再プレイしました。古いシステムですけれど、意外と面白いのですよ。突発的に紹介ページを作ってみました。
今、遊ぶのであれば、ゲームアーカイブスの一択でしょう。どんな特殊技術をつかっていたのか、PS2で動作しないという呪われたゲームだったのに、山のように発売されたPSゲームの中からアーカイブス化されて今でも遊べるというのは奇跡かも。うれしいものです。
双子の兄妹を中心にした恋愛育成シミュレーションゲームです。ユーザは主人公の双子の兄になって、高校生活を送りながらさまざまなイベントを通して、成長していきます。
基本は、部活動や勉強、遊びを通じて、自分の能力を高めつつ、高校生活を楽しむという内容ですが、主人公が通う高等部は線路を隔てて、男子部と女子部が分かれているため男女が知り合う機会は多くありません。そこで、双子の妹を通じて個性あふれる魅力的な女の子達と素敵な思い出を作っていきましょう!
……と、タイトルどおり双子の妹と一緒に学園生活を送っていくところが、他のゲームとひと味違うところですね。
てきとうな全身画像はこちら ==> twinsstory_set.png (2.86MB)
最近のこの手のゲームは、ヒロインが4~5人くらいだと思いますが、ツインズトーリーは攻略対象が10人! といっても、このゲームが特別というわけではなく、当時、登場人物が多いのは珍しくなかったと思います。
適当にぶらぶらしていても、どんどん新しい子が出てくるのが嬉しいですね。 また立ち絵がころころ変わるので、見ているだけで楽しいのですよ。両手を合わせて喜んでいるポーズが可愛くて好きです。そうそう、立ち絵のポーズが何パターンもあり、後ろ姿と振り向き絵も実装されているゲームって、この当時では珍しかったと思います。
さらに、PRESS RELEASE で「著名な声優を多数起用」と書いてあるとおり、本当に声優さんが豪華なんですよ。こおろぎさとみさんというと、元気な声のイメージがありましたから、おとなしく恥ずかしがりやというのが新鮮で、声を聞くたびに悶えていました。野上ゆかなさんの妹の声が妙に甘ったるくて、すぐに虜になりました。
ただ、音声は主にイベントシーンだけとなります。
(当時のPSゲームでは珍しくなく、この形態は、パートボイスと呼ばれていましたね)
音声といえば11kとか22kのWAVEという時代でしたので、容量オーバーだったのでしょう。
イベント絵の枚数は、数え間違えがなければ121枚(差分除く)。今どきのゲームと比べても負けてはいない……はず。上里竹春さんのCGが堪能できます。
ゲームの流れとしては基本は
の繰り返しで、期間は4月から翌年の3月まで一年間(途中でエンディングとなる場合もあり)です。1年と聞くと長いと感じるかもしれませんが、1週間ごとにゲームが進んでいく感じなので、ときメモ感覚でサクサク時間は進んでいきます。
かなり、ときめきメモリアルを意識したつくりになっています。
といった違いがありますが、ときメモを知っていれば問題なく遊ぶことができます。
イベントごとに3択がどんどん出てくるのも懐かしいです。ドラマティックなイベントは少ないですが、自然と仲良くなっていくのに、1年間という期間に説得力がありますし、ストーリーを追って行くゲームに慣れていると、少し突き放した感じのゲームもいいものだなと、思いました。
日々のイベントを断片的に見せられるので、その前後の経緯をあれこれ想像できて、これが結構楽しいのですよ。大げさにいえば、毎回違うストーリーと言えなくもない、この「ときメモ方式」は今でも通用するのではないでしょうか。
面白い試みとしては、女の子と合っている時以外でも、休日の選択肢によって内面パラメーターがかわり、性格パラメータが上下すること。日常の行動の積み重ねで性格が形成され、特定の子と気が合う状態になることを表現したかったのでしょうか。
ヒロインの数が多いので適当に街を歩いていても、どんどん女の子が登場して、最初はイベント目白押しで楽しいのですが、適当に行動していると妹の成美ちゃんエンド(バッドエンド)に直行です。
7月くらいにはお気に入りのキャラクターを決めて、とにかく会うことを心がけた一筋プレイがお勧めです。7月時点で登場しないキャラが好きな方は、登場後からこまめに会いましょう(よく登場する場所は、成美ちゃんが教えてくれます)。
しかし、ここに罠があって、本当に一筋ではダメです キャラクターごとの好みの内面パラメータが、好感度のかわりになっており重複していますので、別のキャラクターに関わることで結果的に、本命キャラクターにも好かれるようになるのですよ。
そうすることで、街で自分から会いに行く以外のキャラ強制イベントが発生するはずです。このキャラ強制イベントを毎月見ていかないと好感度(内面パラメータ)が不足して、ある時点からキャラ強制イベントが発生しなくなります。
ときメモのように、後半の追い上げで逆転勝利! なんてことはありませんので、最初は毎月いろんな女の子とのイベント発生で楽しかったのに、後半は誰と会ってもなにも起こらない。街の移動が空しいし、このゲームってクソゲーじゃないの?
……と感じるかもしれません。1ヶ月ごとにセーブして、1ヶ月イベントが発生しなければ、あきらめてロードするプレイで乗り切りましょう。
今の時代ですと、頼りになるのはインターネット。ツインズストーリーの攻略サイトもありますので、時間のとれない方は製作者に感謝しつつ、見に行きましょう(挫折するのはもったいないので)。
このゲームは、両親がエジプトに長期滞在しているため、ずっと2人で住んでいる、妹の成美ちゃんとのコミュニケーションを楽しむ側面もあるのです。
双子の妹ということで、普段は友達のようなつきあいです。料理や洗濯、掃除は交代制のようですが、主人公の料理は手抜きが多いのが不満のようですね。
普段は主人公とは名前で呼びあう仲で、甘えるときや感謝しているときに「お兄ちゃん」と呼んでくれます。成美ちゃんからの「お兄ちゃん」は貴重なだけに呼ばれた時はうれしいです。
ただ、突然お兄ちゃんと呼ばれたときには、なにか下心があるのかも。たとえば、頼みごとがあるとか、料理を失敗したとか、買い物の荷物持ちをしてほしいとか。面倒そうにしながらも、きちんと助ける選択肢を選ぶのが正しいお兄ちゃんの姿でしょう。
妹に女の子の情報を聞きながら、他のヒロイン達と仲良くなるというゲームデザインは秀逸ですよね。結局、妹に頭があがらない主人公なのでした。家計(主人公の小遣い)も妹が握っていますし……
でも、基本は兄のことを気遣い、いろいろ心配してくれます。つらい出来事があったときはやさしく接してくれますし、厳しいことを言って励ましてくれたりもします。本当によくできた妹です。
そうそう、朝も愛情 をもって起こしてくれますので、朝のイベントは毎回が楽しいです。隙をみて襲いかかる主人公(?)と反撃する妹。じゃれあっているようにしか見えません。たまに成美が寝坊して、かわりに妹の部屋に起こしにいくなんてイベントも。これはどきどきものですよ、たいていは嫌われますが。「沿い寝する」なんて選択があれば、迷わず選んじゃいますよね。
しかしあたり前ですが、妹を攻略することはできません。自然な兄弟としてのコミュニケーションは、長年一緒に仲良く暮らしているんだなぁと、実感できますが、ここだけは妙にリアルなんですよね。主人公と成美の行動・性格が似ているのも、兄妹っぽいです(一緒になって否定するとか)。
この成美ちゃんが本作品で一番の問題点だと思います。登場するキャラクターの中で、一番魅力的なのが妹なんですから。これはまずい、妹に関わるのは危険だよ……と思っても
このゲームデザインを考えた、製作スタッフは鬼ですかー。
ゲームをやっていて妹が好きになりすぎて苦しい気持ちになるという、貴重(?)な体験ができるので、今では実妹のゲーム(どんなジャンルですか)として見直されているようです。成美ちゃんエンド(バットエンドですが)は今見ても良いですね~。
当時遊んでいた「Little Lovers 2nd ~Yui~」というゲームでは、着替え中の妹の部屋に入るなんてハプニングがありましたが、ツインズストーリーでもこんな出来事もあったのでは?とあれこれ妄想しちゃいます。
さまざまなポーズの全身画満載の設定資料(構想段階のキャラクターも載っています)に原画さんのコメント。イラスト集に、声優さんインタビューという豪華な内容です。
上里竹春さん(原画家)のイラストは、ほっそりしているのに、がっしりしていて(表現が難しい…)これぞ清楚な女子高生。とにかく存在感があるのですよ。どの角度からの絵も違和感なく可愛いですし、元気で躍動的なポーズが多くて大満足。さすがプロですね。この本を眺めているだけで、にやにやし続けることができます。
さらに、攻略本としても非常に優秀で、これさえあれば、他にいらないという出来です。
(この1冊しかないわけですが)
当時当たり前でした「どこに誰がいるのかわからない」システムは、さすがに今遊ぶのはつらいですからね。とらいあんぐるハートで、居場所がわかるようになったときは邪道だと思ったものでしたが……
二フティサーブというパソコン通信では、企業が主催するフォーラム(ステーションと呼ばれていた)がありました。その中の富士通パレックス・ステーションで通信販売(コンテンツエクスプレス)していたアイテムです。
Windows10(32ビット版)でも、インストール・起動はできました。しかし、タイトル画面表示後、一瞬でデモ画面に移行するため、「はじめから」が選べません(^^;