大昔に遊んだ(眺めた)記憶があり、つい懐かしくなったので、ネットショップで入手しました。5インチのソフトって今でも中古販売しているのもすごいですが、値段が安いのにも驚きました。
アートディンクといえば、A列車で行こうシリーズが有名ですが、ハウメニロボットという、プログラムでロボットを動かすゲームを雑誌で読んだのが初めてで、独特な遊び方が印象に残っています。
シナリオ・マップ自動生成のルナティックドーンやトキオという、架空都市の運営もの、PSでは、アクアノートの休日(ファミ通では渋谷系といわれていた)など、ちょっと変わったゲームを製作していたイメージが強いです。複雑なパラメーターの処理や、A列車で行こうIII のクォータービュー画面表示など、アイデアを実現してしまう、プログラム処理はすごいなぁと、思っていました。
私自身は、ルナティックドーンを購入したくらいです(初のHDD専用ソフトだったと思います)。光栄とあわせてあまり縁のないメーカーでして、ずっと遊べる半面、終わりが見えないゲームに興味がなかったせいだと思います。
このゲーム内容は、想像していたとおり、各種パラメーターのある選手を練習で育てて、高校野球で全国優勝
目指すゲームです。
キャラクターは一切うごかせず、選手の交代や、盗塁指示、敬遠指示、送りバントなど監督としての指示で優勝を目指すのが特徴でしょう。 このタイプのゲームは、ベストナインプロ野球というのがあったと思いますが(未プレイ)、 長々と続くのではなく、一回負けると終わりの高校野球の方が 私にはあっていたと思います。
第71回全国高校野球選手権大会とおなじ3990校のデータが入っていまして(名前は少し違いますが)高校名は自由に決めることができ、 地元の高校にするだけで、感情移入度がぐっと高まります。付録として、実際の参加校の一覧表もついているのが良い試みだと思います。
最大の特徴は、試合開始から終了まで、忠実に再現していることでしょう。観客席の指定席で、試合を眺めているイメージです。
ファール弾は審判がすばやく用意するなど、すこしの時間短縮はあるものの、1試合にかかる時間全部を拘束されます(一試一時間くらいかな)。
処理としては、パラメーターと乱数による、判定だと思いますが、2アウトからヒットがつながって点数がはいったり、満塁ホームランが出たりと、選手を応援していると、こちらの思いが通じているのでは?と思うことがありまして、見ていて飽きないのですよ。
高校野球特有(?)のエラー率と、後半のバテバテ度が高いので、勝っていても最後まで気を抜くことができません(見ているだけなのですが)。
今、動かしても、ちまちまと意思をもっているように動くキャラクターを見るのは楽しいです。
当時パソコン通信で、マッチメーカーや、ウィザードリィ、ときめきメモリアルなどで、実際のプレイ記録から、ショートストーリーを作成・発表するのがブーム(?)になっていましたが、試合の状況を想像しながら観戦すると、パソコンの中にひとつの世界がある! と大げさながら感動したものでした。
何度も挑戦できるので、次の日にもう一度やると、運良く勝ってしまうこともあります
一球一球が気になってしまい、本当に高校野球を見ている気分になれるゲームです。練習中も、応援にきている女子高生がいたり、犬がうろうろしているなど箱庭ものとしてリアリティがあるのも良いですね。
ウォーシミュレーションで戦闘アニメーションをカットできないようなもので、おもいきった仕様なのですが、これが正解で逆に早送りや、カットがあると、楽しめなくなると思います。
今、Windowsで発売したとしても、べつの作業をしながらのながら見になって、白熱しなかったでしょうね。シングルタスクで画面を占有する時代ならではのソフトだと思います。
2011.03.21