今回は、FANTASICWORLD。ミンキーモモのゲームですよ~。世間はWindows一色の時代にひっそりとDOSゲームで発売。好き好きミンキーモモですので、タイトルロゴを見ただけで感激していました。
ディスクごとのLZHファイルを展開すると出てくるのが、MAGファイル(パソコン通信では主流でした)ゲームをする前からグラフィックを見ることができてしまうのですよ~。ちょっとびっくりしましたが、ゲーム本体の方は良くできています。
原画作成と、パッケージイラストに渡辺浩さんと桂子さんが参加されていますし、様々な場所を移動しますので、背景グラフィックも豊富と、充分満足できるものでした。ゲストキャラクターのララミーさんがお気に入り
さらにBGMはTVで同じもものがたくさん、FM音源でよくぞここまでと、とっても再現度が高いのです。
主人公は、引っ越してきたばかりの男の子。動物とお話しできてしまうということをうちあけて、モモちゃんとお友達になりました。この主人公、純粋な心の持ち主で、ガンコな所もあるけれど、いつも行動的なモモちゃんに押し切られているのですよ。でも、恐がりなのに強がったり(なぜか怖いと笑っちゃうそうです )ひそかにモモに好意を抱いているところなど、萌えますね~
アニメでは、ほとんどモモ一人でしたが、モモと一緒に行動する男の子がいてもぜんぜん違和感ないですね。またモモじゃなく、男の子を主人公にすることによって、照れたモモや、お姉さんぶったモモが見れたり、モモをおんぶできたりと、いいことずくめですよ。
そう、あの変身シーンですよ。PC98でここまで動くアニメーションを見ることができるなんて、思いませんでした。(さすがHDD専用ソフトです)変身も、レッドキャットに、婦人警官。光の勇者、看護婦さんにシステムエンジニア、白雪ちゃん、メイドさんと多彩に変身。
お約束とはいえ、主人公が「モモちゃんはどこに行ったのだろう?」と言うたびにタジタジと、いいわけする大人モモちゃんが最高です
ゲーム自体は、特に悩むでもなしストーリーは進んでいきますので、純粋に物語を楽しむことができるでしょう。モモの行動に数々のセリフ「サンクスフレンズ」「ベリベリ興味津々」「さて、ではでは…」などアニメと比べても違和感ないのが凄いと思います。よく研究しているのか、大のモモファンが制作したのか…ただ、街の方にちょっと悪ノリしすすぎでは?と思えるところも、ありますけれど。
登場人物も、怪盗ルピンに、ボーマン船長、デビルクイーンとおなじみの方々から、個性的なオリジナルキャラクターもたくさん。4つのお話はどれも何気ない日常から始まりますが、そのまま終わらないのがミンキーモモ 。夢と希望というテーマにこだわらずモモとゲストキャラクターが元気にドタバタしていてとても楽しかったです。
「お化けだって悩むのネ」「機械だらけの大暴走」「長く短い一日」「忘れられた王国」の4つのお話が収録されていまして、一つは30分くらいで終わりますので、TVアニメ感覚で楽しめます。
どの選択肢を選んでも進めますが、モモのセリフが変わったり、中にはストーリー自体が、分岐しているところもあって(モモの変身が、かわったりするのですよ)結構凝った作りになっていますね。
そして夢と希望がテーマのミンキーモモ。みんなが童話を忘れてしまうので、童話の世界が消えてしまうとか、不思議な遊園地に迷い込んで手にしたものは…?といった、心あたたまる、しんみりするお話は見事です。
ただ4つの冒険はバラバラなんですよ。共通的な事項があって、まとめのシナリオがあったり、モモへの好感度でシナリオに新たな展開があったりすると、もっと良かったのですけれど…贅沢でしょうか