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2001.01.02

番外編3.バカスカウォーズ

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バカスカウォーズ制作画面 「バカスカウォーズ」ふざけているような名前ですが、実は徹底的に作り込まれた高い完成度をもつシューティングゲーム制作ツールなのです。

縦横両方のスクロールができますし、自機デザインはもちろん、弾の動き、爆発アニメーション、パワーアップの方法、敵機の場合はやられたあとの処理まで。さらにマップ背景の制作、スクロールストップの設定。破壊できる背景。

操作はウインドウ風で反転、ミラー、中間色といったグラフィックの基本編集機能はもちろん、敵キャラの行動も含めたコピーもできますし、タイトル画面、デモの制作、アニメの挿入、さらにはフォントの作成!

BGM制作以外のことはひととおりできてしまう恐るべき完成度です。

ここでは勢いにまかせて制作した、思い入れだけはある自作作品を紹介します

燃えるお兄さん

 

○燃える!お兄さん

ははは(汗)最初に出来たのはこれだったと思います。既存のサンプルを改造しながら試行錯誤していました。オプションはかえでちゃん。スーパーウルトラ・グレート・デリシャス・ ワンダフル・ブロー!ってご存じですか

最後のボスは敵がやられたとき敵を生み出して何度も変身するインビジブルブルーブルーでした。3面で挫折

空子

 

○空子

やはり正統派として1942のようなシューティングを目指したのがこの作品。こちらの攻撃力が弱いという設定で、敵を倒しても火がつくだけで、とてもしつこかったです。最後には宇宙に行くのでした(なんでじゃ~!)

世界観なんてあったものじゃない。適当に作っているとこう なるという…まあ、よくありがちですね

ちなみにシリーズ化されています 全8面

SSSもどき

 

○スーパースターソルジャー

う~ん これはPCエンジンのゲームのゲームが面白かったので、その再現を目指したものです。反射レーザーができないので、まるいヘビキャラを作ってジグザグに動かしていました。3面で挫折

くにおくん

 

○くにおくん

これはファミコン雑誌をみながら制作。ファミコン雑誌は大きくキャラを紹介しているのでドットが見えているのです。そのまま打っただけともいう…敵はFF3のキャラクターでした。

全9面

超能力ウォーズ

 

○超能力ウォーズ

ダライアスのような3画面連結システム(単に狭いだけ に画面公開されたばかりのFF6に感激し、グラデーションに徹底的にこだわった作品。16色のうち半分近くグラデーションに割りあてていたのです。時々上下にセリフウィンドウの形をした敵キャラを出現させて、主人公と敵が魔法を使いあうように見せかけていました。全3面

S.G.B

 

○S.G.B

これがようやく、ちょっとはマシになったものでしょうか。真似をせずに作った作品第一弾でした。なんとOP、EDもあります(笑)

テクニック重視で、2重スクロールはもちろん30キャラのヘビキャラ、疑似横スクロール、画面フラッシュと通常ではできないことばかり詰め込んでいました。

ただし難易度の考慮なし 全7面

 

バカスカ
ぽっぷん

 

○ぽっぷん

こちらはコットンがモチーフです。明るい色使いを目指したのですが、まぶしくて、弾が見づらくなりました セリフウインドウの敵キャラを出さずに、ストーリー性を出すことを目的に制作。…といってもわかる方はいませんでしたけれど ;;

今、自分で見ても変なゲームです。全5面

 

  友人が制作したのはこんなの、比べものにならないほど凝っていますので、機会があればまた紹介してみたいです。

このバカスカウォーズはシューティングツクールとしてDOS/V用も発売されていたのですが、その頃は持っていませんでしたので、購入はしなかったのです 。

無性にDOS/V用が欲しい今日この頃であります

バカスカ

別バージョンも出てきました

2001.01.02

適当にスクリーンショットを追加:

バカスカウォーズ

そんなわけ

ライン

2011.10.23

番外編19:バカスカウォーズ その2

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タイトルの絵バカスカウォーズという、シューティングゲーム作成ソフトがありました(この時期すでに ツクール という言葉を使っていたのですね)。

これが、はじめて触れたゲーム作成ツールでしたが、初心者でもわかりやすく簡単に作成できるので、何作品か作りました。その中ででてきたアイデアを紹介します。といっても、誰でも思いつくことばかりだと思いますが・・・

私は持っていませんが、同じシステムのシューティングツクールV、シューティングツクール98 でも、使えると思います。

立体的なステージ文字STAGEの文字が立体(わかりにくいですが)

ゲームが始まると、画面中央にSTAGE1と表示されます。 この文字位置にあわせて、あらかじめマップパーツでSTAGE1を作成し(黒文字で)、配置しておくだけ。

くだらない技ですが、バカスカウォーズをやり慣れていると、ちょっとした変化が新鮮に見えます。ゲームが始まるとすぐにスクロールが始まりますので、STAGE1という文字がマップ上に焼きついたようにも見えます。

多重スクロール

背景の形をした敵を地上物として設定し(自機とのあたり判定なし)、直進するように設定するだけです。背景に溶け込んでいるようなパイプの継ぎ目などに使用するのが効果的。ロックマン2のOPのよう感じです。

敵キャラのメモリを多く使ってしまいますが、あえて巨大な鉄骨などにし、高速で移動させると、迫力がでますよ。

ボスキャラでのスクロール実は逆スクロールしています

中ボス、大ボスではスクロールがストップします。これでは寂しいので、透明な敵(地上物)をつくり、画面上で左右に動くように設定。一定間隔で、星の敵キャラ(地上物)を一直線に出すと、スクロールしているように見えます。これもあたり前の技ですが…。

後ろに設定すれば、逆スクロールのように見えますし、4方向に設定し、「何もしない」の時間をそれぞれ変えると、スクロール方向がどんどん変わっていくようにみえます。

星だとつまらないので、地上面で大きめの島などを使うと(敵キャラのメモリを多く使ってしまいますが)けっこう本格的に見えます。

高速スクロール面スクロールスピードは最高に

相変わらずの地形敵キャラ(地上物)使用技なのですが、ステージのスクロール速度を最高速に設定し、最初は、背景をすべて敵キャラとし、普通のスクロールスピードとおもいきや、背景敵キャラの出現をやめ、本当の地上マップパーツが出現。高速スクロールになるという演出で、なかなか楽しいですよ。別の動きの敵キャラ星をつくり、途中でじょじょに加速しているように見せるのがポイントです。

逆に最初を高速にすると、スーパースターソルジャーのようになります。これも星キャラだとつまらないので地上面とし、途中で崖が見え、その後は遥か上空を飛んでいるようなシューティングにありがちなステージ演出もできるはずなんですが、なかなかうまくいきません 。

横スクロール

これはさっきの擬似スクロールの力業です。縦スクロールで製作。ボス画面ではなく、道中で星やオブジェクトを右から左に流し、横スクロールも実現!

アドベンチャーゲームツクール98

スクロールしている関係で、星を左上に向かって移動するように設定する必要があり、スクロールスピードとあわせて微妙な調整が必要となります。どうしてもカクカクしているように見えるのですが、マップが広く感じるという演出で、気に入っています。

BGMは流用可能

ログインのDISK & BOOKシリーズとして書籍で発売されました アドベンチャーツクール98は、さまざまなアドベンチャーに対応できるように、おしゃれな音楽や、かっこいい音楽が多いです。

このBGMはバカスカウォーズとファイル名が同じで 互換性があるので、上書きコピーするとアドベンチャーツクール98のBGMが使えます。

すり抜ける壁すり抜けっ!

マップチップでは壁の設定ができますが、同じ絵で一方は壁の設定をしないで、両方を使うと、すり抜ける壁の完成です。

壁に当たっても死なない設定するのは当然ですが、そのまま使うと卑怯すぎるので、入り口にマークがあるとか、すこしへこんでいるなど 見分けがつくように作るのがコツですが…これは、いまひとつでした。

一発芸なので、マップを覚えたらおしまいですし、感動もないですし。スターソルジャーのように、マップの下を進めるとよかったのですが。

線に沿ってうごく敵地上物との同期

マップ上にリフトなどの線をつくり、その線にあわせて敵(砲台など)が動くように設定します。最初は左右に動くだけなのですが、最後はロックマン2やマリオ3のリフトのように複雑に動きます(もちろん1つずつ同じ絵で別の敵として設定)。

普通の敵とかわらないのですが、線に沿って進むので、これから敵の進む場所がわかる安心感がありますね。途中で線がなくなり、引き返す動きをつけると、それっぽく見えますよ。

しまる壁/復元する壁シャッター地獄

沙羅曼蛇のラストが有名ですね、あれには苦労させられました。これをヘビ固定型キャラを使って、実現するだけなのですが、全画面だとうまく見えず、なかなか難しいです。結局は狭い壁を進む迷路のような面をつくり、ごく一部で使用するだけでした。

あと、壁の絵をした敵(空中物)をたくさんつくり、破壊すると、透明の敵に生まれかるように設定。一定時間たつと、元の壁の絵をした敵を出して、透明の敵は消える…と設定することによって、沙羅曼蛇でおなじみの復元する壁も実現できるのですが…倒したときに弾によって押し出されて、少し壁の位置が変わってしまうのは、見逃してください

透明な敵キャラのバリア透明な盾

何体かのパーツが合体するなど複雑な動きをする場合、一定の形態になるまで攻撃してほしくない場合があります。かといって、パーツの体力を上げると、人によって、打ち込む数が違うので調整が難しいですし。

そこで、敵キャラの手前に透明で無敵な敵キャラをつくり、バリアとします。透明キャラは一定時間がたつと、消えるように設定。この方法だと、ボンバーは防げませんが私はこの方法が気に入ってます。

暗闇の敵黒い敵です

背景が真っ黒のところで、黒い敵を出します

さすがに体当たりは卑怯なので、上でうろうろするだけ。ダメージを与えた時だけ光るので、それで位置を察知するのです。

 

セリフの敵

セリフの敵キャラ演出 通路のどちらかに透明な壁があります。  こちらは未来予知で対抗!

これも、一時期はハマっていました。一定間隔で、セリフの敵(地上物)を用意し、戦闘前の会話を実現。漢字が入って、ウィンドウがグラデーションしていると、気分はスーパーファミコンです。 ただ、1セリフ1体の敵キャラですし、敵メモリーを思いっきり消費してしまうので、ステージが面白くなくなります。

後年(?)では、セリフがなくても、動きだけでなんとなくでもストーリー性が出せないか・・・とセリフなし作品に回帰したのでした。

拡大アニメーション

拡大するようすを描く  アニメーションを一回すると、拡大後の敵を産んで消える

敵キャラは一定間隔でアニメーション。アニメーション数は最大の8に設定し、じょじょに拡大していく絵を描きます。そして、8アニメパターンになったところで、別の敵キャラを産んで消える。最初は地上物で攻撃キャラに、この設定した8アニメ敵を設定し、攻撃後消える。3つの敵キャラを経ることで、地上物が拡大しながら飛び立って、空中物になるという演出です。

実際途中アニメは1秒もないのですが、なめらかに見えて格好いいのですよ。拡大した時に、細かく描くのではなく、単純拡大でドットが大きく見える状態にすると、スーパーファミコンっぽく見えます。

誘導弾

バカスカウォーズの敵の弾は、自機ねらい、決まった方向などの設定がありますが、一度発射すると一直線です。また、4とおりの四角を選ぶだけなので、敵の弾は一目でわかります。ならば、この弾と同じドットの敵キャラを作れば…

はじめは普通の弾かと思いきや、途中で円を描いたり、分裂したり、しつこく自機に向かってくるなど、普通の弾でも油断できなくなります。 弾単体で動かすのでなく、人間型の敵と動きをあわせて、手で操っているように見せかけるとドラゴンボールっぽくて、面白いですよ。

あと、この弾を地上物として設定(あたり判定なし)すると、ニセ弾として、戦闘が激しいけれど、自機が強くなったので通常弾は効かなくなった…とか、色を少し変えて、本当の弾を混ぜる(弾の高さを表現しているが、これは極悪)といった演出にも使えます。

30キャラのヘビキャラ

ヘビの頭 胴体を発射  胴体は固定敵キャラで表現

バカスカウォーズの敵属性は、ザコキャラ型・ボスキャラ型・ヘビキャラ型・ヘビ固定型がありますが、この、ベビキャラ型の場合は胴体部分が最大9つという制約があります。そこで Aという頭の敵がBという胴体敵を産みだし、1キャラ分移動。またBという敵を産みだす。Bは完全停止に設定し一定時間で消える。という仕組みで、30キャラのヘビキャラの完成です。

自機ねらいの移動ではなく、一定の動きにして、グラディウス3のバルチャードドラゴンように自機にまきつく演出ができれば迫力があると思うのですが、なかなかうまくいきません。

画面フラッシュ

巨大な白い四角敵を発射  必殺 画面フラッシュ!

突然画面が真っ白になり弾も見えなくなる! という恐怖体験を実現。

ボス対戦時、透明の地上物を大量に配置し一定時間がたつと巨大な白い四角の敵(地上物)を産みだす。四角の敵は一定時間で消える設定でおもいっきりの力業です。

フラッシュ前は処理落ちしますし目に悪いので、連発はやめましょう。ボスキャラが光って、変身する一瞬に使用すると効果的かも。

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いろいろ紹介しましたが、敵キャラを敵以外として利用するのが基本でしょうか。演出例

上記のような変な使い方ではなく、ミサイル敵が後ろに煙の敵を出して煙を表現するとか、ボスと一緒に動く設定で、色が変わったりアニメーションしたりするパーツを置くとか、敵の移動時、反対方向から火を出して動力を使って敵が動いているなど、ひとつひとつは地味でも、寄せ集めることで、動きに説得力のある丁寧な作品にするのが正解なのでしょうね。

最後に、目から鱗の有名な技を紹介してひとまず終わりたいと思います。

あたり判定の小さな自機本体はピンクの四角部分。バリアを本体の形にすればOK

自機を小さく設定し(窓だけ…とか)、見た目上の自機はバリアで表現します。これにより、あたり判定は自機の中央部分だけになるのです。少々派手な攻撃がきても、なんとなく避けられる爽快感!

そう、弾幕シューティングと同じ考え方がこの時期既にあり、バカスカウォーズで実現できてしまうのです! これは、ログインで発表されまして、その後のバカスカウォーズ製作の標準になるほどの画期的な技でした。発見した方は本当にすごいです。ありがたく使わせていただきました。

2011.10.23
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