「ザナドゥ」といえば幻想的な音楽を思い出す方が多いと思いますが、残念ながらPC98版はFM音源に対応していないのですよ。(シナリオ2は対応)
初めてみたのはFM-77版かな?ゲームといえばファミコンしか知らなかった私にとって、まったくの別世界でした。98買ったら絶対にクリアするぞーっと決意したのです。
はい、語り尽くされているかもしれませんが、このゲームはパズルゲームなんですね。なんといっても「時間制限がある」というのが大きな特徴でしょう。まず敵のモンスターが有限であるということ。これは熟練度システムにも関係してくるのですが、これにより入手できる経験値、お金は無限ではありません。
そして食料です。時間によって食料が消費されていき0になると、主人公のHP(生命力)がなくなっていくのです。それに加えて、自分のレベルが高くなると食料の消費が増えたり、鍵の値段が上がっていったりとお金の振り分け、レベル上げのタイミングは何度もやり直さないと見極めるのが難しいでしょう。
腕力、魔力、知恵、手先の器用さ、機敏さ、カリスマ、魔法抵抗力に能力を振り分けます。自由度があるように見えて、途中で冒険に挫折する人続出 とかなり厳しいです。重要なのは腕力、機敏さ、カリスマですね。10や20ではまずクリアできないでしょう。
最初にプレイした時に感じたことがこれです。横からみた視点での迷宮に加えて、ゼルダ風のダンジョン。苦戦してようやく強くなったころ、次への迷宮の扉が開く…そこにはまた新たな敵、新たな迷宮が待ち受けていた。スーパーマリオでワープゾーンを発見した時のような気分です
このゲームは主人公の経験値(これも剣技と魔力に分かれている)に加えて、武器や魔法、アイテムひとつひとつに経験値あり、経験をつむほど強くなっていきます。
攻撃力が高くても、初めて手にする斧より今まで使い慣れた剣の方が最初は強いというわけで、ファミコンのFFIIがイメージに近いと思います。魔法は使えば強くなるけれど、敵は有限。後に手に入る強力な魔法のためにここは我慢して…とかこの高さを飛ぶにはアイテムを5個くらい使って慣れておかないとダメかなぁ。という具合です。
敵が有限であることが、いろいろな所に影響するのですよ。
ようするに最初のうちに無理してでも、敵から逃げながら先へ進んで強い武器を手に入れてくればいいのでは?はい、そのとおりです。予め強い武器や防具がどこにあるか、わかっていることが条件ですけれど。さらにそこにたどり付くには当然強力な敵がいるわけで、アイテムに頼ります。
時間を止めるHourglass、壁抜けできるMantle、透明になるDemonsRingなどなど…。強力な武器は先の迷宮にあるわけでして、扉をあけて普通に行くと鍵の値段が上がってしまうのでこれも対策。そして無事強力な武器を手に入れたときのしてやったり!の達成感は忘れられません。
ちなみにこのゲームはオートセーブ(レベル間移動/ボス前にて)ですのでチャンスは一度です
もう一つの決断は主人公の称号(レベル)をあげるタイミングですね。経験値をつんでTEMPLEに行けば称号があがりHP(生命力)飛躍的に増えますが、食料の消費も尋常ではありません。いくら敵を倒しても追いつきません 死へのカウントダウンが始まるのです。ここぞという所で称号を上げましょう。ちなみにこのゲームはオートセーブですので……
最後になりますが、ザナドゥですばらしいのはゲームだけではないのです。日本ファルコムが、ずっとこだわっていることですが、マニュアルを読んだところからもうゲームの世界に入り込んでいるのですよ。
モンスターマニュアルにはモンスターの生態系を紹介してますし、初心者へのアドバイスでは実際の冒険談が載っているのです。これを読むと、モンスターがうろうろしている様子を想像したり、主人公の冒険の様子などより現実の体験としてイメージできることでしょう。
もう一回チャレンジしても、クリアできる自信はありませんが このゲームを見ると、クリアまでの長き道のりを思い出します。(今プレイしても面白いですね~。宝箱をちまちま開けていくのがたまりません )
そう、この冒険はずっと心に残ることになるでしょう。
2000.10.22